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【明石邦彦のつぶやき】高速開発システムの実践 |
2025/11/19 |
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味の素の情報に疎い私が、最近になって知ったことは藤江社長が健康上の理由で会長となり、中村常務が新社長に昇格したことである。中村さんってどういう人なのだろうと情報を集めてみるとファインケミカル分野で半導体パッケージ基板用の絶縁材料分野の出身であると分かった。私が在籍した時代はこの事業が伸びようとした時期であり、競争の激しい分野であると思っていた。そして、激しい競争を見事に勝ち抜き、今では味の素の大きな事業の柱を形成するまでになっている。昔は化学系分野の研究陣が苦労を重ねた事業であったことが思い起こされる。そこの分野の技術畑の人が味の素の社長とはと思うと「すごいですね!」の一言だ。味の素にとっては初めての技術系の社長である。この方の挨拶で強調されているのは高速開発システムに基づき、スピード感を持たせて、経営するとのことであった。いずれにしても技術屋であるので、データに基づいての経営判断を迅速にされる方なのだろう。「ちゃんと考えて、ちゃんと実行する」とおっしゃっているので、技術屋の端くれである私は応援し、さらなる飛躍を期待している。
この高速開発システムについては一般的にはデータドリブン経営という名で実施されているようだ。私たちは技術屋であるので、経験や勘に頼らず、収集・蓄積された情報に基づき、データを分析し、その結果に基づき経営戦略や経営方針を決定する方法は受容できる。よく考えると技術屋は研究する心を持っているので、データに基づき、分析し、判断する習性が自然に身についている。ただ、データを集める場合はどのような視点でデータを集め、蓄積したデータをどのように分析し、判断・活用するかによって結果は大きく変わるはずである。どのような視点で見極めるかは個人なりのセンスだろう。今はスピード感が求められるので、自分なりの見方で素早く判断し、経営および事業に活用するのだろう。
さて、話を変えるが、どんなに小さな事業であってもデータに基づいて、判断する姿勢は同じだと思う。私たちの法人は情報収集・蓄積する基盤が整っていないために高速開発システムのようにはいかないが、一つ一つをデータに基づき方針を作り上げていくべきだと思う。福祉の事業もデータに基づき迅速に判断しないといけない時代と思うからであるが、数字に弱い人たちばかりでは如何ともしがたいものがある。じくじ、忸怩である。
図:高速開発システム
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