社会福祉法人 あおぞら共生会
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【明石邦彦のつぶやき】誤薬のヒヤリハット扱い 2024/11/15
 7月にGHの宿泊者が朝の薬(ドネペジル塩酸塩とツムラ68)を与えるのを忘れた事故があった。行政に報告した所「薬を与えないことも誤薬にあたります」と注意されて、事故報告書を書くことになった。
 さて、薬を与えなかったことや間違って違う薬を飲ませたことが利用者の健康にどのような 影響を与えるかを知ることは重要なことである。当法人では誤薬事故が起きた時は医療関係従事者(医者及び薬剤師など)に問い合わせ、判断を仰ぐことがマニュアル化されている。事故判明後、薬局に問い合わせたところ、どちらも1日飲ませなくても影響がありませんという返事をいただいた。ドネペジルは認知症の進行を遅らせるためにアセチルコリンを高める薬だし、ツムラ68は筋肉痛を抑える薬だ。私からすれば「飲ませなくても大丈夫だろう。むしろ夕方に飲ませて、飲み合わせの悪さが出る方が問題かな」と思っていた。まずは慌てずに事態を考えながら、連絡することが大切だ。
 さて、以前にも言及したことがあるが、IAC基準での分類で「飲ませ忘れ」はIncidentとされ、ヒヤリハットの位置づけだ。中でも、「間違って実施されたが、症状は出なかった。(レベル1)」の中の事故である。私は「飲ませなかった・飲まなかった」と「飲ませた」の間に線引きが必要ではないかと思った。間違って飲ませた場合はその後の薬との飲み合わせへの配慮が必要なために事故レベルは高いのではと思われる。ただし、飲ませない場合はその薬の影響を医療官関係従事者に確認し、判断する必要があるだろう。問題がなければ病院の例と同じようにヒヤリハットとした方がよいのではと思う。医療機関より「1日くらい飲ませなくても大丈夫だ。」という言質がいただければ、無理して飲ませるよりは薬の弊害は出ないと思われる。このように考えると薬の飲み合わせや副作用についてのある程度の知識が必要だと思う。その点、当法人は理事長が薬剤師であるために夜間に事故が起きた時、判断を仰げるから少しは安心である。
 さて、私は虐待防止委員会の委員長になって以来、障害特性や処方される薬の知識(効果と副作用)などに関心が深まった。当然のことながら自分の病気の薬(前立腺肥大防止薬、ユリーフ)を飲み、血圧が低くなるので、高血圧対策の薬を飲まないようにしている。血圧が高目の私にとってはありがたい副作用である。しかし、最近残尿量が多いことと押し出すのに時間がかかり過ぎる傾向になった。それなら膀胱を強く収縮させて、残っている尿を押し出すような薬を処方したら残尿量は少なくなるのではと考えた。そこで、自分の要望に沿った新しい薬を追加してくれるように先生にお願いした。その結果、排尿障害の薬としてウプレチド錠5mgを処方された。早速、朝に二つの薬を飲み、しばらく様子を見た。なんだか気分が重くなり、悪心が走った。血圧を測ってみるとなんと上は180~200mmHgとなった。下は100mmHg付近なので、これはやばい状態だ。前日から含めて、なんか悪いこと(不摂生・睡眠不足など)でもやったかな、また、行政監査、理事会もあるので、ストレスが溜まっているのかなと思った。そのため2,3日様子を見ることにした。その後も2つの薬を飲み続けると高血圧状態が続いた。改善が認められないので、ウプレチドの服薬を中止した。このままの状態が続くと脳梗塞でも起こしかねないと思い、妻の高血圧薬を2日分寸借して、強制的にいつもの血圧に復帰させた。ウプレチドをやめて、1週間以上たったが、血圧は130-80mmHg付近である。この結果からウプレチドはあきらめて、ユリーフのみで対応することにした。次回の検診時に先生には「この薬は合わない」と伝えよう。この件もあり、薬の副作用にも注視しておく必要があると身をもって知ることになった。隣の席の人のお母さんは薬害で全身が真っ赤になるような発疹となったと写真を見せてくれた。その写真を見て、薬の効果ばかりに着目することなく、副作用の確認も必要であると思った。
 
 





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