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【明石邦彦のつぶやき】誇りとプライド |
2024/5/14 |
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春になり、野球のシーズンとなった。最近は日本のプロ野球よりもメジャーリーグに目が行きがちである。なぜならMLBでの日本選手の活躍に目を奪われるからである。特に、大谷選手や今永投手、山本投手の活躍で目が離せない。特に、ドジャースの大谷選手の活躍は目覚ましいものがある。「今年は肘のリハビリ中であるのに」と思うことがある。マスコミも大谷選手の小さなことまでも話題にして、情報提供している。こうも情報が多くては今ではいささか食傷気味である。しかし、たまたま5月6日の早朝のブレーブス戦をみていたら大谷選手が第一打席からホームラン、ヒット,ヒットで、最後は特大のホームランである。食傷気味を通り越して、感嘆してしまった。まさに日本の誇りだと思った。リハビリも順調で、怪我無くシーズンを終えてほしいものだ。
さて、日本のプロ野球の話に戻るとことにしよう。最近、優勝を逃し続けていたチームが5月になり、実力を発揮し、首位に立っているというTV放送である。そのチームの新監督に焦点を当てた話であった。その方は監督になる前に人の管理技術について相当勉強されていたという話だ。彼がどのような考え方でチームを引っ張っているかのドキュメンタリー番組である。開幕戦にあたり監督がコーチや選手を集めて、思いを語った場面があった。「最近、優勝を逃しているが、今年こそは優勝しよう」という監督の熱い思いが語られていた。その言葉の中で「誇りとプライドを持って、頑張ろう」ということが述べられた。私にはなんだか言葉の使い方について奇異な感じがした。誇りもプライドもどちらも同じ言葉ではないかと思ったからだ。誇りの英語はプライドだから同じではという疑問である。監督の言い間違いではと思いながらも、日本語と英語を混ぜるとこのような間違いが起きるのではとも考えた。なんとなくいつか調べてみようという気持ちを持った。
GWとなり、足のしびれのために、どこにも行くことができず、暇を持て余しているときに誇りとプライドについて調べてみた。一般的な使い方として「誇りを持って、プライドは捨てて」という言葉が多い。しかし、サッカー選手である長友選手は「誇りとプライドを持って」という言葉を使っていた。この差はプライドの意味の取り方の違いであると気が付いた。早速、ネットで調べてみると誇りは「自分の所属・出自・関係者あるいは自分がしてきたことに対して後天的に名誉・自信を感じること」とある。また、プライドは「自分自身が優れていたいとか、負けたくないかと思う先天的な自尊心」のニュアンスが強くなっているとのことだ。使い方にしても誇りは「自分が所属している団体などに名誉を感じること」を意味して使われる。プライドは「自分を誇らしく思う自負心や他者には負けたくないという競争心を表現している」という使い方だ。長友選手の言葉は自尊心または他者には負けたくない競争心のニュアンスが秘められているので、適切な使い方である。新監督もその意味で使っているのだと思った。しかし、一般的には「あの人はプライドが高い」などで使われることは「自分自身に対する自尊心があること」を示している。そのために、自慢、自惚れ、高慢、思い上がりの意味が強く出てくるのかなと思った。さて、私が本文で使った「大谷選手を誇りに思う」というのは日本人という枠の中での考え方なので、正しい使い方といえる。
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