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【明石邦彦のつぶやき】依存症 |
2024/3/21 |
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福祉業界で生活していくと支援員や利用者の中にHFASD(高機能自閉症)やADHD(注意欠如・多動症)の人に少なからず出会う機会がある。この人たちの考え方や行動は奇異に映ることがある。しかし、異才でもあるようだ。特徴を認めながら世の中で生活する知恵を学んで、異才を発揮してほしいものだ。薬物やギャンブルに溺れる性質はどうしてなのだろうと思ってしまう。そのような点に興味があり、新聞をたまたま見ていると人間の脳の中には仕事に対する報酬のような働きをする神経系があると知った。これは脳内報酬系と名付けられている。脳内報酬系は中脳の腹側被蓋野を起点として大脳辺縁系の側座核を経て前頭前皮質までの神経系だそうだ。脳内報酬系のニューロンはドーパミンという神経伝達物質が含まれている。ドーパミンはとても強い快情報(快く感じる)を仲立ちとして環境の中から生存に必要なものを見つけてそれに向かって行動を起こす神経系と言われている。
ギャンブル依存症をとらえてみると「①ギャンブルで儲ける②ドーパミンが大量に放出される。③快感や多幸感に浸る。➃何度も続けると刺激に鈍感になる。⑤そのため、ギャンブルを繰り返して刺激を高めて、快感を得る。⑥その結果、依存性が高まる。」となり、ギャンブル依存症の人が誕生する結果となる。そして、ギャンブルの負けはギャンブルで返すことになり、借金は重なり、遅延報酬障害となるようだ。治療には認知のゆがみを正す認知行動療法や体験談を話し自分を見つめなおすという治療が行われることになる。新聞ではギャンブルに依存する人の1/3がADHDの人だと話をしていた。ADHDの人は脳内感受性が低く、快情報を感じにくいのだろう。このタイプはコツコツと積み上げていくやり方は不得手で、一発逆転を考える。一度快感を経験するとそれが昂じて依存症になりやすいそうだ。
この業界でも支援者や利用者の中にパチンコ、競馬、競輪などにのめり込む人は多い。借金が積み重なり、にっちもさっちもいかなくなり、生活が破綻する。自分の限度を知りながらギャンブルと付き合うことは大切だ。これが株であったらどうであろうか。今の株価は4万円を超える時代である。実体経済に伴っていない印象があるので、株高が落とし穴になる例もあるのではと思うがいかがでしょうか。なお、薬物依存も快楽を得るために次第に薬物量が上がることも同じ仕組みだ。
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