社会福祉法人 あおぞら共生会
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あおぞらブログ


【明石邦彦のつぶやき】突然の物々交換はWIN-WINの関係だ! 2023/7/25
 ペンションすずらんで1泊し、すずらんのハルニレの木でハンノアオを捜していた。6m、9mの長竿を振り回したところ同じ葉を蚕食するカツラカミキリが取れた。この木は昨日の夕方にハンノアオとカラフトヒゲナガが取れた木である。一組の親子が「何を取っているのですか、大きな網(直径60cm)ですね」と話しかけてきたので、「こんなカミキリですよ」とカツラカミキリをお見せした。「こんなに小さいんだ」と息子さんにも見せて、子供さんの興味を引こうとされていた。夜に雨が降ったので、ネットがビショビショとなり、重たくなったので、採集はやめにした。朝食の時間となり、網が少しでも乾いたらとよいなと思って車に竿を立てかけていた。そうしたら、先の親子が昆虫かごをもって菅原さんに近づいてきた。菅原さんとしきりに話をしている。自分たちが採集したかごの中のカミキリの名前を尋ねているようだ。私が手招きされて同定を行うことになった。3種類のカミキリがいた。虫かごのプラスティック面が曇っているので、判定しづらく、ハンノアオとヒゲナガモモブトはすぐにわかったが、トラカミキリは天井に張り付いているので、なかなか判定しづらかった。白い帯状のものが見えたので、シロオビトラではないかと申し上げた。後で、白帯が八のようになっているので、多分ズマルトラではないかと思った。「どこで採集されたんですか」と尋ねると深沢林道の第5スポットということであった。私たちの採集場所のさらに上の地点である。その場所は開けたところで栗の木が多い。館長さんがクワガタ採集の良い地点として設定された場所なのだろう。ただ道路の前が崖になっており、クワガタが来てもとりにくい地点だと思う。ネットにくっついているのだけを取ることになるだろう。「私たちはそれより下の伐採地でカミキリを取っていました」と言葉を交わした。そうしたら父親は息子さんになにやら話をしている。「小さなカミキリは死んだら捨てるのだから、専門家の人にあげたら」と子供さんを説得されていた。子供さんは最初イヤイヤされたが、あきらめて父親の言に従った。親子のかごにはミヤマクワガタが1匹入っていた。一匹では子供さんは到底満足していないはずだから、「私たちの取ったクワガタを差し上げましょうか。すずらんのおかみさんにクワガタが取れていない家族がいれば差し上げてくださいと言ったクワガタですが。」と申し上げた。「不要なカミキリとクワガタの物々交換はお互いに良いことではないでしょうか」と申し上げたら親子は驚いた様子であった。私たちがクワガタを取っているとは御存じではなかったようである。早速菅原さんが車に戻り、私たちが採ったクワガタを親子のかごに移しはじめた。コクワガタ6匹とミヤマクワガタ3匹である。前日採ったミヤマと合わせると親子のクワガタはあわせて10匹となる。差し上げるためにコクワガタと取り上げるとコクワガタではなくアカアシクワガタであった。何匹かを取り上げて見てみると全部がアカアシである。アカアシがもらえるとわかるとシブシブしていた子供さんは大喜びである。なんでもアカアシは人気があるそうだ。「お互いに副産物で物々交換ができ、WIN―WIN関係ですね」と話が弾んだ。すずらんの人から「朝食の用意ができているので、早く食べてください」との催促を受けた。物々交換のおかげで朝食がおいしくいただけた。アカアシは越冬できるので、親子の楽しい思い出となることだろう。

写真:1.アカアシクワガタ 2.ズマルトラカミキリ


 



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