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【理事長 明石邦彦のつぶやき】集団免疫の獲得(Part 2) |
2022/12/15 |
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そこで、私が持っている川崎の感染者数の伸びで第7波と第8波の違いを見てみた。このデータを補完する上での抗体保有のデータがあれば正確な議論ができるのであろうが、調査はできないのでやむなしである。ただ、抗体保有が感染の速度に影響するのはワクチン接種との整合性を取ればできるのかもしれないが、調べるには時間的に無理である。
さて、川崎市の第7波と第8波の感染者数の増加カーブを比較すると次のようになる。第8波の感染の伸びが、緩やかであることから考えると川崎市民が抗体を持っていることにより急激な感染者の増大を防いでいるとも考えられる。
第7波の感染者数の増加
月日 感染者(週) 差
6月26日の週 155
7月3日 314 159
7月10日 681 367
7月17日 1125 444
7月24日 1415 290
7月31日 1303 ―112
〇7月31日からの週ではピークを過ぎているので、これを除外して感染者増加だけをとらえて見てみると週当たり315人の感染者数上昇となる。
第8波の感染者数の増加
週 感染者 差
10月16日 104
10月23日 142 38
10月30日 260 118
11月6日 373 113
11月13日 418 75
11月20日 510 92
11月27日 596 86
〇第8波は週当たり平均87人の感染者数の上昇となる。
感染者の伸びを比較した結果、第7波の影響を受けてからの抗体保有と早期ワクチン接種で第8波では感染者の伸びを抑えているということになるのではないかと考えられる。因みに、第7波スピード(感染者の伸び)/第8波スピード=3.6となり、第8波では感染スピードが約1/3に低下している。
なお、第7波前の2月、3月の抗体保有率は5地点(東京、大阪、宮城、愛知、福岡)で抗体保有率が1.49~5.65%であり、抗体保有の少なさが第7波の爆発につながったとされている。抗体保有が高いとコロナ感染は抑止できることになり、集団免疫を獲得したことになるのだろう。
最後に結論として次のように思った。
集団免疫は抗体保有率が60-70%と言われているので、現在の日本(抗体保有率26%)ではまだまだ感染が続くと考えられる。しかし、抗体の保有率が徐々に上昇していることより感染の速度は緩やかになっている。しかしながら、抗体保有が永続的に続くことはないので、ワクチン接種により抗体保有をある程度高めていないと感染爆発を招くことになる。
また、免疫回避の変異株が出てくることと、自分自身の抗体は3か月程度を過ぎると次第に失われていくので、コロナに再感染するケースはあるだろう。コロナの流行に合わせて、ワクチン接種が必要ということになる。また、オミクロン株のようにコロナ自体の毒性が弱ければ、感染拡大を恐れる必要はない。流行に備えてインフルエンザのようにワクチン接種すればよいとなる。あとは後遺症の問題がどれほどのものか検証しておくことが必要だと思った。オミクロン株は毒性が弱いからかかっても安心だと思ってはいけないと考える。
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