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【理事長 明石邦彦のつぶやき】過疎集落から田舎暮らしを考えると |
2022/12/8 |
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先日、仮歯を入れるために早引きして、歯医者に向かった。バス停で葬式に行く様子の同僚がいたので、ご挨拶した。その後、どうしたのかを確認したら田舎の実家で不幸があったからとのことであった。なんでも、一人暮らしの人が亡くなられた様で、この後は家を継ぐ人がいないとのことで、この家がどうなるかわからないとのことである。田舎には常に過疎問題があるのだと感じた。住みにくい過疎の村では人がいなくなるのは自然の流れで已む得ないことかもしれない。
しかしながら、TVでは田舎暮らしが魅力のようで色々な番組で取り上げられている。私も田舎の自然が好きだ。植物層を見ながらついついどのような虫がいるかなと考えてしまう。私が好きなストーリーは自然が存在し、人情味ある風景である。例えば、所ジョージの「ポツンと一軒家」、三宅裕司の「ふるさと探訪」などがある。特に、「ポツンと一軒家」は限界集落を通り越したような山の中で生活している人に焦点を当てている。そして、その住人の生きざまを尋ねて、その家の歴史を感じる内容が好きだ。一家族が先祖代々の土地を守っている姿、またそれを引き継ぐべきか悩む子供たちの思惑が感じられて、自然と涙ぐむ自分がいることになる。そういえば徹之が自閉症であると知ったときは阿蘇の田舎で牧場を開き、一生を過ごすことを考えたりしたものだ。障害児を持った親なら一度は考える夢だろう。本人や家族にとって良いものだと言えないかもしれないが。これも愚かなエゴということか・・・。
さて、NHKの「いい移住」という番組では若い人たちが田舎暮らしに挑戦する姿が映し出される。そして、地域おこしの役割を担って、村の人たちと盛り上がる姿が描かれている。
チャンネルを回すとどういうわけか見る機会が多い。見たくてチャンネルを回しているわけでないのだが、しばしばお目にかかる。BSでは再放送、再々放送をしているのかもしれない。印象深いなと思った内容は「奥静でのわさび田作り」とか、「函南のキャンプ場開発」とか農業体験が多い。「IT技術を使ったトマト作り」とか最新の技術を持った人の転職である。農業ばかりでなく、仏像修理にまい進する女性たちを見ていると画面に登場してくる人たちの生活が成り立つのかなと考えてしまう。
でも、これは若いから出来る事ではないかと思ったりする。チャレンジ精神があっても長続きするのかと心配する。自分の趣味が長続きするのか? はたまた、病気の時は病院があるのかと地域での暮らしを考えてしまう。いずれにしても副業で稼げないと生活は成り立たないよね。昨日はマコモダケ栽培の夫婦が登場したが、みんなに助けられての生活だ。むしろ、マコモダケ料理が気になった。売り場では珍しさだけではだめで、素材を活かす料理がなにかと考えてしまった。一度、あおぞらハウスでマコモダケが販売されていたので、購入した。焼くだけしかレパートリーがなかったが、番組ではスパゲティーの料理に仕上げられていた。まだいろいろな料理があるのかネットで調べて、来年は挑戦してみよう。
別道にそれたが、村には定着までの移住支援金のような制度があるところもあるので、それを活用しての移住であろう。このような移住希望者が村に来ることは高齢化した村の人たちの新たな刺激となり、活性化に役立つであろう。そして、村役場には若い人たちの価値観が揺らがないように支援してほしいものだ。今でないと味わえない体験だといって移住するのでは継続性がないのではと思ったりする。また、次に新しい人が現れればいいんじゃないかという意見もあるだろうけれど、最後はどうなることやらと心配する。
いずれにしてもこのような番組は大自然に親しみを持つ私にとってはいいのだが、幅広い年代に通じるものではないのではと心配だ。年寄りばかりしか見ていないとNHKはいくら視聴率が高いといっても打ち切りにする場合があるという。「ためしてガッテン」などは年寄りしか見ていないと打ち切られた。紅白の編成も若者たち向けに編成されたようだ。年寄りには目にしない、聞きもしない出演者ばかりである。今年も大みそかは早朝の川崎大師詣でに備えて早めの睡眠をとることになるだろう。年寄りが大事にされない世の中では希望が持てませんね。税金は増え、年金は減らされ、医療費負担は増えるばかりで・・・。この世の中どうなっているのかと思ってしまう。
写真:1.わさび田づくり 2.キャンプ場づくり
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