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【理事長 明石邦彦のつぶやき】雌雄モザイクのミヤマクワガタが採集された |
2022/7/26 |
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菅原さんからペンションすずらんとのラインを見せられた。そこにはミヤマクワガタの姿があった。なんだか歪なクワガタのように感じた。よく見ると左側の歯は大きいのに、右側の歯は小さい。バランスが取れないミヤマクワガタである。私には雌雄篏合体という言葉が思い出された。篏合体といっても生物に関心のない人たちには通じないなと思った。今では雌雄モザイクや雌雄同体という言葉のようである。今の時代の教科書ではそのように表現されているのかもしれない。(後に「髭の長さも違いますね」と指摘された。要観察!)
それにしても身近に雌雄モザイクが採集されるとは思わなかった。何回も夜間採集しているが、私はまだお目にかかったことはない。確率的には1万分の一か、10万分の一といわれているようだ。私は一万頭以上のミヤマクワガタは採ってはいないので、雌雄モザイクの実物にはお目にかかれないのも道理である。
写真の雌雄モザイクを採集した人は「これは研究用になると思う。私には必要ないので、正常なミヤマクワガタに代えていただきたい」との申し出であったそうだ。このようなモザイクはどのようにして誕生するのか?遺伝子の状態がどのように変化しているのか確認したら面白いなと思ったりした。私には昆虫の性分化についての知識はない。そこで調べてみると、次のように書かれていた。「昆虫は性ホルモンを持たないので、細胞自律的に性が決まる」と言われているそうだ。その根拠として雌雄モザイクと呼ばれる一つの個体にオスとメスの組織が共存する現象があげられているそうだ。どのようにして自律的に決まる部分と決まらない部分があるのかは研究中とのことだそうだ。
そんな学問的な話より、下世話なことを申せばどれくらいの値段で売れるのかなと思ったりした。早速、雌雄モザイクで調べてみると3300円程度の値段である。立派なオスの値段は3000円くらいであるので、雌雄モザイクは希少価値としての値段ではないようだ。これなら昆虫館などに寄贈して皆さんに見てもらった方が良いだろう。
いずれにしても、ペンションすずらんのHPに載せて昆虫館に展示したらと思う。子供たちの科学する心を育むと思うのだが。すずらんのHPも書き加えて常に新しい題材を提供することが必要だ。お店に雌雄モザイクに限らず、生きた実物を展示しても良いのではないかと考える。HPに新しい記事が掲載されると口コミで皆さんに伝わるものだ。そうなると集客力もアップするのではと思う。少しは宣伝上手になってほしいものだ。それにライブカメラも復帰してもらいたいと思っている。ライブカメラは季節の移り変わりを見せてくれるので、山の木々の状態がよくわかるというものだ。
さてさて、ペンションすずらんさんはこの雌雄モザイクをどうするのかな!
写真:1.すずらんでの夜間採集で採れた雌雄モザイク 2.ミヤマクワガタのオス 3.メス
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