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【理事長 明石邦彦のつぶやき】今年のチャレンジ賞が決定 |
2021/4/9 |
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昨年は全体研修の場(2月15日)でチャレンジ賞の表彰を行ったが、今年は緊急事態宣言もあり、全体研修は流れてしまい、各自が「ストレングスモデルの支援」と題してリフレーミングの考え方を学びレポート提出となった。そのため、3月の事業責任者会議において表彰式を行った。今年の応募は8件であった。去年とほぼ同数の応募(昨年応募のし直しの1件が加えられたため。)である。回を重ねることによって支援のレベルが上がってきているように思う。このことは職員が利用者の不可解な行為に疑問を持ち、その原因と対策を講じる工夫が積み重なってきた結果であろう。
今年の最優秀賞は「グループホーム(GH)利用者の青森への帰郷」が選ばれた。川崎での就職に失敗し、叔父との同居生活に耐えかねてGH生活に入った利用者の話である。利用者は知らない土地での制約された生活に息苦しさを覚えていたので、本人が望む青森への帰郷が話し合われた。青森の家族や施設との話し合いを重ね、約2年位の時間をかけて、ようやく実現した話である。青森との電話では津軽弁が飛び交うことになったが、担当する職員が弘前の出身であったことにより、互いの意思疎通は非常に良かったようである。また、波及効果として、この利用者の独立という事例を見た他の利用者が「住みたい所に、住みたい人」を実践するため、親しくなった女性と同居する生活を望んだ。そして、家族と大激論を交わしながら、夢を実現した点を評価した。
さらに、相談支援の場では「安定した家族関係の継続と子育て支援」、「養護学校卒業後のASD(自閉症)者フォロー」などが優秀賞に輝いた。前者は子供をネグレクトしていた母親が再婚し、さらに子供が生まれて、本人だけでなく家族全体をフォローした内容である。父親には母親の障害に対する理解を深めていただき、家庭が安定した生活を構築するまでの記録である。また、次の案件は通所先でのASD利用者への対応がスムースでないことにより、新しい通所先を見つけ、通所先とともにTEACCH手法でより良き支援に取り組み、課題を乗り越えた例である。さらに別件となるが、東扇島での就労の場においてASDの利用者に手袋の脱着、夏場での不使用の問題をうまく理解してもらうことができなかった例の克服である。支援員は知恵を絞り、手袋を置く場所を設置し、視覚的に教えて見事に課題を解決した例である。特に、福祉の世界に飛び込んで、まだ経験が浅い人たちが知恵を出し合って、答えを導きだしたのには感激である。このように身の回りにある課題を検討し、Try&Errorの積み重ねによって新しい知見を積み上げていくことが次の良い支援につながると思われる。来期は高木一江先生(横浜市中部地域療育センター)と各々の職場で利用者の色々な課題を取り上げ、討論しながら解決策を模索することができるのを楽しみにしている。先生との月一回の貴重な時間をコロナには邪魔されないように願っている。
画像:ふるさとはよきもの
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