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【理事長 明石邦彦のつぶやき】ワクチンの供給と逃避変異株 |
2021/2/26 |
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ファイザー社のワクチンが到着し、ワクチン接種が医療関係者から順に始まろうとしている。オリンピック前によい影響を与えるのではと期待されている。以前、毒性の高い英国由来の変異株が日本でも拡大し、従来コロナ株を押しのける勢いで感染の中心になるであろうという話があった。幸いにも開発されたワクチンは英国株にも効果がありそうなので、一安心である。しかしながら、ウイルスも賢いもので、微妙に変化する。最近、ワクチンを回避する変異株が存在し、再感染を招くとして懸念されている。このような変異株を逃避変異株といい、感染研究所は警鐘を鳴らしている。いずれにしてもRNAウイルスには変異はつきもので、開発されたワクチンの効果は短いと考えるべきだろう。
さて、日本のオリンピック委員会は森会長辞任後、橋本大臣が就任し、オリンピックの開催に向けて体制を整えなおしているところである。辞任のごたごたとは別に、いまは大きくは取り上げられていないが、ワクチン確保の問題が発生している。ファイザー社製のワクチンはユーロからの輸入であるからユーロの規制があり、許可されないと日本への持ち込みはできない。先進国ではワクチンの争奪戦となっているので、輸入にも少なからぬ影響があることだろう。
日本ではファイザー社より1.44億回分、モデルナ社より0.5億回分、アストラジェネカ社より1.2億回分のワクチンが確保されているといわれてきた。それ故、6月末までに全国民に接種ができるとしていた。このため、ワクチン接種には安心感があったのであるが、どこの国もワクチンが欲しいので、競争にもなっている。また、途上国にも供給の責任がある。これではオリンピック前に国民全員のワクチン接種はできそうにもない。また、注射器の構造上6回分が5回分しかできないという話には唖然である。厚労省は何をしていたのだろう。厚労省を含めて政府の読みの甘さは救いがたいものである。このような甘さは緊張感のない安倍政権から引き継いでのことだろう。「機を見るに敏でない。」のはいつものことである。ワクチン供給の遅れについて聞いてみると契約が雑で、供給期限、供給量が正確に話されていないとのことである。外国の契約は途中段階の供給量、その時期毎における詳細な契約であるが、日本は経時的な量確保の契約となっておらず、期限の終わりの時期にどっと届けても良いとの解釈ができるとのことである。これはなんたることで、日本にとっては一大事である。肝心の契約段階でのミスである。これでは五輪の実行など不可能となり、後任の橋本会長から早めのギブアップ宣言が出されるのではと思ったりする。
また、河野ワクチン担当大臣の発言で「確保を目指すということで、接種の時期について言っているわけではない」との言葉にはあんぐり。また開催前に国民への接種が間に合うかを聞いた記者には「五輪大臣に聞いてくれ」では無責任極まりない。道理で明快な言葉が出てこないわけだ。
画像:ワクチン接種
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