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【理事長 明石邦彦のつぶやき】毎日新聞の記事を見て |
2020/12/10 |
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12月4日の夕刊の第一面に福祉分野では名を知られているK氏のセクハラ問題が取り上げられていた。内容を見てみると「えっ」と驚くようなことが書いてあり、2名の女性から4000万円を超える慰謝料の訴えが東京地方裁判所に起こされたとある。最初に新聞記事が報告された時は2-3段の小さな記事であったので、「まさか世間に名を知られた有名な人が何でー」という思いであった。その後、ネットでは騒ぎになっていると知ってはいたが、夕刊の第一面にこのように大きく取り上げられると信ぴょう性がありそうだと理解した。福祉の業界では一職員が事件を起こすことはあっても、業界のリード役を務める有名な方がこのようなことをするはずがないと思っていたが、社会全般で考えてみると残念ながらこれもありうることかもしれないと思うようになった。福祉の世界に携わる人がすべて清廉潔白であると思うのは間違えであると気づかされた。特に、弱者救済の思想が根付いていても上から目線の気持ちがあると間違った方向に行くのかもしれない。役職上位であっても相手が嫌がる行為は避けなければならない。襟を正して、真摯に人に対応することが大切である。
福祉業界で虐待を考えると暴力的な事件や金銭面の問題が散見され、言葉による暴力であるパワハラも一般社会と変わらないと考えなければならない。最近では声を出せない、力のない障害者に対して虐待防止法などが整備され、今日に至っている。行政の文書では「虐待らしき行為を認めたら確認の必要はなく一報を!」ということが義務付けではないだろうが、通報・届け出受付と記されている。福祉業界では虐待防止法の研修も根付いているので、K氏はその精神をどこに置き忘れてきたのだろう。福祉業界では、セクハラ等の問題は利用者と支援者の間にはあるが、絶対的な権力である理事長と普通の職員という関係で起こった今回の事件は一般社会ではありふれた問題とも思える。当事者や関係者は振り子論理の説明や、昔は問題にならなかった、英雄は色を好むなど言い訳をしているようだが、時代は明らかに違うのである。これらの人たち皆が障害者虐待防止法にかかわり、推進してきた人たちだと思う。まさに「何をかいわんや」である。
福祉は特に弱者に対して配慮しなければならない世界で、人権や個人の尊厳を大切にする姿勢が大事である。多分、K氏の行状から考えると訴訟を起こした二人に限らず、他の女性にも迷惑が掛かっていたのではないかと推察される。不倫なら二人の合意でのことであるから話題にはならず、事件性は薄いように見受けられる。不倫は世間でよくあることで、行きつく先は弱者の別離か、泣き寝入りかが現実であろう。しかしながら、この問題は組織を含めて許しがたき行為と言われてもしょうがないと思う。組織の風土、体質の改革が求められる。若い?から、純粋?だから、軽い気持ちでなどという冗談で済む話ではない。特に、権力を持つ人は我が身を正しておくという知性(範を超えない)が必要と思う。このようなことは組織の名誉や自分を台無しにする行為である。せっかく障害者アートなど先駆的な取り組みを行い、常に福祉の世界の人たちの憧憬の的にもなっていた人が…、とても残念である。組織も上司も反省ですね。絶対的な存在はないでしょうに。どこの内閣か知らないけれどやはり独裁はいかんのである。
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