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【理事長 明石邦彦のつぶやき】任命拒否問題 |
2020/10/13 |
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菅首相から6名の任命拒否が明かにされた。学術会議をはじめとして、内外で大騒ぎである。学術会議の委員は3年ごとに半数改定され、中曽根内閣時代から何事もなく承認されてきた。今回の件について内閣府での言い分も定かではなく、首相の任命責任を回避するために言い訳を作ろうとしているようだ。首相の拒否理由は「総合的に、俯瞰的に」では誠に具体性がなく、訳が分からない。政権をフォローするために「学会は問題だ」、「中国寄りだ」、「山極前会長が悪い」「公務員だから首相は考えるのは当然だ」、「学術会議を見直すべきだ」とか色々な人たちが目くらましに出ている。この問題の本質は何かと最後に問われれば、色々な意見はさておき、拒否の理由を明らかにしないことには問題のすり替えとなる。
私が考えるに、学問を追求する人たちは論理性を大事にする集団である。事実を突き合わせながらその矛盾を突き詰めて、ある結論を導き出すのが大きな仕事である。新しい発見は今まで当たり前と考えられていたことに疑問を感じ、本質を見極め、進展させた結果である。そのために、政府の意向・解釈とは違うことを発見し、世の中を正すための意見を陳述することになる。学問の進展にはその論文が大いに寄与することになる。初めは一般の人にはわからないが、次第に真実が明白になり、世の中の進歩に繋がるのである。これを前提に学者集団をとらえていかなければ世の中を正す人はいなくなる。迎合する御用学者こそが、お金のために動いている人たちと思うことがしばしばである。端的にはコロナの専門家会議を見ればよい。痛い所をついてくる実務経験者の意見を大切にしない結果、コロナの初動対応に失敗し、取り返しのつかないほどに蔓延した結果があるではないかと思っている。
さてさて、今回の拒否理由として挙げられた抽象的な言葉である「総合的に、俯瞰的に」という拒否理由を今一度考えてみよう。総合的ということからは「学術会議は多様な分野まで考えられる人達の集まり」であり、俯瞰的という言葉からは「自分たちのだけの学問に拘るのではなく、大局的な見地から科学者としての判断ができる人たち」となる。果たして6人の人たちがこの2つの項目から外れていると言えるのかどうかである。菅首相は官房長官時代の報道陣含めた対応の仕方から見ると科学者の実績や言動を考えて、「ふさわしくない」と言える判断力があるのかは疑わしい。そのような過去の実績から見ると一種の偏りの中での判断と言わざるを得ない。また、99人しか見ていない等の逃げ道を用意することは明らかに責任を負いたくないのである。6人の共通点が過去に安倍政権を批判したということを理由にしたとすれば異論を徹底的に排除する人物となる。真実を探求する学会の研究者としては許せないことになる。強者の論理で学問が進むと世の中の進歩はおかしなものとなるだろう。強者の論理で思想統一を図るようになれば過去の大政翼賛会でも作ろうとしているのではと勘繰られても仕方がない。このような人の国家観では世界のリーダーとしてはふさわしく無いように思われる。脱ハンコ、安価な携帯料金などもよいが、上に立つものなら大きな大義に基づいた姿勢を見せるべきである。陰湿な面が際立つ人となりである。高校の同級生の広渡さんがTVに良く出てきて意見を述べている。しっかり頑張れよと応援したい。右や左のどちらの考え方も大切にしなければならない節目に来ていると思っている。一方に偏るととんでもない世界が来そうである。
写真:任命拒否騒動
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