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【理事長 明石邦彦のつぶやき】修羅場の一日 |
2020/9/15 |
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8月31日グループホーム職員のお兄さんがコロナ陽性で入院した。お兄さんは職員と同居していたとのことで家庭内感染が起きているのではと考えられた。お兄さんは8月28日に38.5℃の発熱があり、2日間高熱が続き、31日にA病院を受診され、すぐにPCR検査がなされた。その結果、陽性が確認されたので、設備の整ったB大学病院に入院された。弟の職員に体温を尋ねると平熱であった。しかしながら、濃厚接触者とみなされることと、無症状でも人に感染させる可能性もあることが考えられた。特に、グループホームの利用者ならびに職員への感染が広がとなると大問題である。そのため、職員に保健所に電話するように言い、対応してもらったが、なかなかPCR検査を受けるまでには至らなかった。2日経過しても体温(36.1℃)が平熱であることから経過観察との話である。しかし、職員が平熱を理由にGHへ出勤されるとGH内でクラスターが発生することも考えられるし、コロナがどこかに付着し、人に感染する可能性も考えられる。また、検査結果が判明しないとホームの利用者と職員はいつまでも自粛と不安の中で生活をしなければならないので、事業責任者から「GHでの発生となると大きな問題になる」ことを保健所の上司に訴えた。ようやく9月2日に職員の検査が認められ、保健所の車が迎えに来た。検査の結果、9月4日午後になり、無症状ながら陽性であることが判明した。その結果を受けて、川崎の行政や関係機関に無症状ながら陽性者が出たことを報告した。それからは関係者が集まり、白板を使いながら時系列的に人の動きを追った。すなわち、陽性となった職員と接触し、感染の可能性がある人たちを洗い出した。厚生労働省の指導要綱では直接の濃厚接触者となる人はいないが、法人として12名ほどの検査が必要であると考えた。早速、4日の4時すぎから川崎市の保健所に連絡したが、濃厚接触者の定義に当てはまらないことと、体温も上がっていないことを理由にPCR検査を拒絶された。しかし、法人としては、GH内にウイルスが付着し、それに触れた人が感染するケースもありうるとして、クラスター発生とならないように消毒を行った。また、発症した職員を検査した保健所にも連絡したが、拒絶された。これらの結果を受けて、法人としては保健所を頼ることはできないと判断し、お金を出してでも検査をしてくれる病院を捜した。C病院と連絡が付き、次の日の受診が決まった。一人3万円の検査費用であるが、クラスター発生よりはましと考えた。5日の朝に対象となる人たちを車で送り、検査を受けてもらった。結果は7日に判明することを伝えられた。私は陰性であることを祈りながら落ち着かない土日を過ごした。7日の午前中に全員陰性という知らせが舞い込んだ。医者は業務をすぐに開始してよいとの判断であるが、他の関係施設も納得するかどうかの問題もあるので、10日間ほどの自粛体制をとることにした。今回の経験を通して、PCR検査をすぐに受けられないもどかしさを感じた。また、保健所の検査体制では無症状の感染者が放置されることによってより感染が広まる可能性が高いことを感じた。クラスターが発生した所の初期データをしっかり調べておくことが参考になる。発生した所にじかに聞いてみて調査する必要がありそうだ。行政からの調査報告もしっかり目を通したいものだ。
写真1.保健所には頼れない! 2.自費ではっきりさせよう!
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