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【理事長 明石邦彦のつぶやき】今年初めての大菩薩 |
2020/6/9 |
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コロナ騒動で初動が遅れた昆虫採集に行ってきました。大菩薩のペンションすずらんまでのお出かけとなりました。ただ気になったのは小さなキャンプ場のホームページを開くと「他県の方は山梨へのお出かけは自粛してください」とのことが書いてあるので、確かめなければならない。早速、すずらんに電話し、自粛の話があるのかを確認したら、「川崎のカミキリ屋さんですね。大丈夫です。ぜひとも来てください。虫が出ていますよ。」とのお誘いである。川崎市では10万人あたりでのコロナ感染者は0.2人以下を継続しているし、関東労災病院での感染者はクラスター発生の予兆ではと思いながら出かけることにした。当日の道路はすいていて「自粛の影響が出ているな」と思いながら勝沼ICを降りた。源次郎岳に向かうか、湯ノ沢峠に向かうかと思い悩んでいた所、湯ノ沢峠への分岐点に来たときに、どういうわけか運転手さんが湯ノ沢峠方面の道にハンドルを切ってしまった。峠までは道が悪いことを覚悟したが、湯ノ沢峠のお花畑の確認もいいのではないかと思った。新緑の道は爽やかで空気がおいしく感じられた。途中でウツギなどの花が咲いていると車を止めての採集である。最初に大菩薩では初の「アメイロカミキリ」(以後カミキリ省略)をとり、伐採地では広葉樹の切り出された材の上にいる「クリストフコトラ」を採集し、初夏に向かって羽ばたくカミキリを楽しんだ。夏にはかなり楽しめそうな林道だなと思った。今までは夏場中心の採集であったので、春のカミキリは初めてとるものが多い。湯ノ沢峠への道も昨年まではでこぼこ道だったが、砂利が入れられ、車には快適であった。湯ノ沢峠の花畑は秋とは違っているだろうとお初にお目にかかる山野草を捜したが、なんだか花の数が少ないのにはがっかりである。早々に引き上げることにした。その後、一の平林道を通り、早目の昼食をとるためにすずらんに向かった。ペンションすずらんの方に昨年のお礼(「フジコブヤハズ」の採集)を言った。野良仕事から戻られた昆虫館の澤井館長とお話をし、現在のカミキリムシの発生情報を仕入れた。特に、「クロサワへリグロハナ」の動向をお聞きした所「今年はあたり年ではなく、隔年の発生とのことである。そして、大月からの真木林道を探せば多いとのことである。これからは、「ムネモンヤツボシ」がそろそろ発生の時期とのことである。」また、砥山林道は工事中で大菩薩湖の一周はできないとのことがわかった。仕方なく、いつもの源次郎岳下にある公園を中心にした。時間があれば上日川峠に行くことも考えた。公園手前に小さな貯木場があったので、覗いてみると色々なカミキリが観られた。「クリストフコトラ」や「セミスジニセリンゴ」、「シラホシ」、「マツシタトラ」、「アカネ」、「シロオビチビヒラタ」など結構な種類が認められた。また公園の栗、リョウブやノリウツギの状態を確認した。いつもの「ルリボシ」がいる立ち枯れも覗いてみると「ヤマトキモンハナ」がいるのに気が付いた。早速採集したが、黄色の丸い紋が小さく、帯状になっているので、色変かなと思ったりした。家に帰ってよくよく見てみると「キモンハナ」であることが判明した。また、タンナサワフタギの花で「コボトケヒゲナガコバネ」に比べて、小さくて黒みがかったヒゲナガコバネを採集した。多分九州にいる「コジマヒゲナガコバネ」ではと思いながらも図鑑を見ながらの同定が必要である。そして、天気予報では昼から天気が悪くなるという予報だったので、早目の帰宅に取り掛かった。なんとか天気も持ち、爽やかな気温であったので、汗もかかない採集行であった。なお、20日も出かける予定であるが、梅雨の晴れ間となるとどのような虫が出るか楽しみでもある。季節が違えば新しい虫に出会えることがわかった旅でした。
写真:1.クリストフコトラ 2.キモンハナ 3.ヤマトキモンハナ
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