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【理事長 明石邦彦のつぶやき】定年延長騒動 |
2020/5/27 |
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「不要不急の用事は避けるように」が一般的な風潮なのに、安倍政権が公務員や検察官の定年延長の案件を国会に提出した。しかしながら、これらの法案はSNSでの反対意見が多く出され、頓挫となった。そうなるとお役に立てない黒川氏の辞任が話題となる。政権側としては黒川氏が辞任の意向を漏らせるように仕掛けを作っておく必要があったのだろう。週刊文春に賭け麻雀の話が報じられた。自粛期間中の不適切な行動として彼はバッシングされることになった。産経、朝日の新聞記者たちは自粛期間であることをどうとらえていたのであろうか。特に、自宅を開放した記者には「注目されている黒川氏に尾行が付き、スクープされるとこのような事態になることは容易に想像できたのではないか」と考える。逆に、辞任しやすいように仕込んだとも考えられる。また、情報さえも週刊文春に漏らしていたのではと考える。賭け麻雀の話はよくあることであるし、私も前の会社では同僚同士で雀荘に通う姿をよく見かけたので、あまり罪の意識はない。金額が大きくなければ生活への影響は小さいので、親睦と意見交換の場としてしばしば活用される話であると考える。ただ、送り迎えに車が付き、それを持ち回りで新聞社が持つことには何とも知れぬ癒着の構造(マル秘情報を取得する)が見て取れる。世間は自粛の時期に不適切な行動として叩くだろうが、1月の内閣による黒川氏定年延長の決定自体がおかしいのである。明らかにルールを曲げているのは内閣府である。黒川氏は「これからは政権の言いなりになれば長くポストにとどまれる。早く法案が成立すればよい」と自覚していただろうからSNSストレスは強かったものと考える。今までは出世欲のために安倍政権で起こった事件を握りつぶしてきたが、検事総長となると先輩や後輩の目がきつくなり、欲と正義との狭間にあって活動してきた自分が白日の下に晒される。そうなると政権よりの孤独な自分は生きていけないのではと思い悩んでいたことだろう。本人は決しておごり・高ぶりではなかったと思う。
さて、時の政権では用済みとなった人を追い落とすためにはこのような些事(賭け麻雀)を出し、人間を葬るのはよくあることである。前川元文科省次官についても出会い系バー事件が勃発し、次官を辞めさせられたのも一つの事例と考える。本人は好奇心のなすところであったろう。文科省にあって前川氏は政権の言いなりにはならなかったので、政権側として彼のスキャンダル捜しに躍起となったのであろう。彼がスキャンダルもなく在籍すると前例のないこととして加計学園の獣医学部新設はならなかったことだろう。政敵(邪魔者)を倒すことに腐心する政権側のなせる業である。味方とならない人は徹底して潰すという執念深さである。このようなスキャンダル捜しで、7年も長期政権が続いてきたが、もう限界とみるべきである。ただ、政権側として以前の事件もみ消しに感謝する意味で、黒川氏の辞任に当たっては訓告処分とし、退職金を満額もらえるように配慮したのであろう。訓告処分が軽いという人がいるが、所詮はお友達に対する大甘処分である。
いずれにしても安倍政権になってから、おかしなお友達だけが利権に与かる話が多すぎる。これからは安倍首相個人が犯した案件に踏み込まないと真実は見えてこないし、平気でうそが付ける人を罪に問わないとツイッターに最初に投稿した人の意思は反映できないことになり、いつまでも正直者が馬鹿を見ることになる。森友学園事件の改竄の時に一人の職員が自殺し、改竄に協力した者たちが出世し、のうのうと暮らしていることができる世の中では救われない。これから後は過去の責任を追及し、それなりの処罰を下すことにしないと一度起きたモラルハザードの修復はなかなか難しいと考える。
黒川氏の後任人事が検察庁の筋書き通りに林氏になれば政権の恥部をいぶりだして決着をつけてほしいものだ。おかしな世の中の立て直しに尽力されんことを祈る。
写真:黒川氏の賭け麻雀
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