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【理事長 明石邦彦のつぶやき】相撲道の正義 |
2020/4/2 |
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朝乃山が大関に昇進した。伝達式の口上で「大関の名に恥じぬよう相撲を愛し、力士として正義を全うし一生懸命努力します」と決意を述べた。伝達式の口上を聞いてなんだか奇異な感じがした。なんでも、高校時代の校訓を参考にし、愛と正義を分けて言い、中学から使っている一生懸命の言葉を入れたそうである。
富山商高:生涯にわたって愛と正義の理想を追求するより高い人格の育成に努めます。
相撲を愛するのは良いとしても、力士としての正義を全うするとはどうした発想かなと思った。例えば相撲道に身を置く人としては色々な思いがあるだろう。
例えば、
・素早く突っ込む ・逃げない。 ・跳んだりしない。 ・退かない
・はたかない ・張らない
でも、これらは相撲の戦い方の一つである。卑怯な、恥ずかしい手とは思われないが。それとも心技体で、より高い存在を目指すというのであろうか。彼の心にはどのような相撲道があるのであろう。これからの精進で体現してほしいものだ。
最近の横綱審議会などの総見で、白鵬の張り手や肘打ちが批判にさらされている。脳震盪を相手に起こさせ、その間隙をついて勝負を決めるやり方を「横綱の品位を汚す」として注意する時がある。朝乃山はその辺を意識して、「皆の尊敬を集め、目標となるように心がける」と言っているのであろうか。そういえば、校訓の後の言葉に「より高い人格の育成に努めます」ということが記されている。白鵬は相撲道の価値観よりも勝利を重視する考え方があるので、日本の古式に則ることが理解できないと思われる。元横綱の北の富士は今場所白鵬が優勝した後に言った言葉がいつもながらシニカルである。優勝者に贈る言葉じゃないようだ。
「これからは引き際を大切に。(スパッといこうな。)」
休場したら次は出場して優勝、その次は負けが続いたら即休場、次の場所はまた出場して優勝では相撲道に悖るとのことか。
なお、正義について考えなければならないのは政治の面ではと思われる。改めて、正義の意味を紐解くと「道理にかなった正しいこと全般を意味する」とある。隠蔽、改竄、曲解等と何でもあるある7年を考えるとモラルハザードを起こしている世の中を作り直すには大変な労力と時間がかかるなと思う次第である。
写真:1.大関昇進 伝達式 2.富山商高
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