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女子プロゴルフ最終戦での賞金女王争いが鈴木愛(1.5億円)、申ジエ(1.38億円)、渋野日向子(1.379億円)の三つ巴だとTV放送はえらく盛り上がっていた。トップの鈴木から申ジエ、渋野日向子の差はおよそ1,500万円で、最終戦の優勝賞金額が3,000万円だから逆転できるとの話題である。けれど、私にはむなしいことであると思った。
何故なら、全英女子オープンの賞金が加算されれば、とうに渋野が賞金女王で決着がついているのである。今更、鈴木が優勝した所で、全英女子の賞金額(7,200万円)が大きすぎるので、2億円を超えることはないのである。
私は渋野が全英女子に優勝したときに、これで断トツの1位だと思っていた。しかし、後になって、女子ではその賞金が加算されないことがわかった時に「何でだろう。何でだろう!」と思った。海外に選手が出ていくと国内が手薄になるからというのが理由のようである。
これでは到底世界のトップレベルには太刀打ちできないと思った。今更、3人で賞金女王を争っていると騒ぎ立てるのは、なんだか興ざめである。海外での成績まで加味しないと、日本選手の地位向上にもつながらないし、技術アップは見込めない。マナーにおいてもしかりである。笠りつ子のように、お世話になっている支配人に暴言を吐いたりはできないはずである。
このように心得違いの人が出てくるのも国際レベルに達していないからである。昔、ジャンボ尾崎がドライバーでボールの後ろの芝を叩いたりして、ライの改善を行い、グレッグ・ノーマンなどを怒らせていたことが思い出される。
男子選手では、松山英樹以外に海外の選手と渡り合える選手が現れない限り、国内ツアーは盛り上がるはずはなく、衰退に陥ると考える。女子の黄金世代も積極的に海外に挑戦しないと、日本のレベルは上がるはずもない。
さて、最終戦の結果、渋野は優勝することはできなかったので、賞金女王は鈴木が2年ぶりに2度目の栄誉に輝いた。鈴木と渋野の差は750万円程度であった。全英女子の優勝賞金に比べれば、ワンランク下の差額である。圧倒的に渋野の優秀さが目立つ賞金レースであったと言えよう。
まずは、賞金獲得加算の条件整備を急いでいただきたいものだ。すでに男子では世界4大大会での賞金額が加算されている現状を見ると改革が急がれる。しかしながら、運営している女子プロのトップである小林会長の狭小さが改革につながらないのではと拝察される。もう少し、スポンサーを大事にしてほしいものだ。
⓵トップ3(左から鈴木愛、申ジエ、渋野日向子)
⓶全英女子オープン優勝
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