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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 2つのスキャンダル |
2019/10/16 |
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何とも嘆かわしい事件が2つ報道された。関西電力へのキックバックと日本郵政によるNHKへの干渉である。
最初の関西電力の件は明らかに原発マネーの還元であり、地域企業との癒着である。国税局の査察が入り、3億円を超える額をもらっていた事実が判明し、公表せざるを得なくなったケースである。しかし、1年前に調査・報告がありながら、一部の人間だけが知り、世間には隠し通そうとした。相応の位置にいた人たちへの還元だったようである。原発による料金設定は統括原価方式が採用され、必ず利益が出るような仕組みになっている。今回のように仕事を受注した企業からのキックバックと考えると癒着構造がはっきり見て取れる。委託する側と受注する側で仕事を調整すればいくらでもお金は戻すことができると思われる。もらった額の多い人は2名いるようだが、それは直接担当する部署で重要な地位にいた人たちであったろう。このようなキックバックの仕組みは人や組織を腐敗させる原因となっている。コンプライアンスの意義も「慣例」では済まされない。なぜ会社トップが辞任しなくて済むのかと思ってしまう。この件は賄賂という言葉の方が責任を感じるのかな。
また、NHKでは経営委員会の長がNHK会長に注意し、日本郵政に謝罪迄入れている。これには放送に携わる人としての矜持もないのかと思ってしまう。マスコミの資格なしである。以前、籾井会長を下ろすために会長の*資格5要件を掲げたのは経営委員会の石原さんではなかったのでは。選ばれた上田さんも5要件は肝に銘じていたはずだ。日本郵政からの要請に対し、すぐに応じて上田さんを叱る石原さんもダメだが、上田さんも放送に携わる人と矜持のなさは目に余る。自分の卑屈な態度がNHK職員を委縮させることになるのを自覚していないのでは思えてしまう。敢然と事実に立ち向かう姿勢を示さないとN国の言うように受信料不払い運動が起きるのは目に見えている。それとも、政府の言いなりになる広報機関であるならば受信料などとるべきではない。ジャーナリストとしての気概がないし、職員の模範にならないのなら石原・上田両氏はトップを降りなければならない。資格要件を作った人とそれによって選出された人はコンプライアンスレベルが全く低かったことになる。やめなければ始末におえない人たちである。「何がコンプライアンスか!」である。
関西電力の社長が「辞任すべきでは」という記者からの問いに「信頼が少しでも上がるように、先頭に立って原因究明や再発防止をしっかりやり、経営責任を果たします。」では済まされないは話である、
このような姿を見るとソンタクで逃げまわっている政府トップや関電問題でコメントを聞かれた経団連会長の「お友達だから言えない」などの発言を許すのでは日本が間違った方向に行くのは確実である。誰も責任を取らない社会ではタガが緩んでもどうしようもない。
正月に宝島社が出した新聞広告に出されていた言葉が思い出される。
「いい年をした大人が嘘をつき、謝罪して、居直って恥ずかしくないのか!」
「今、人類が戦うべき相手は原発よりウイルスより温暖化より、嘘である。」
恥ずかしい人達が世の中の上層を占めているのでは、経済や政治のレベル低下が激しいと考える。何とかしなくては!
*次期会長の資格要件
① 政治的に中立である。
② 公共放送としての使命を十分に理解している。
③ 人格が高潔であり、説明力に優れ、広く国民から信頼を得られる
④ 構想力、リーダーシップが豊かで業務遂行力がある
⑤ 社会環境の変化、新しい時代の要請に対し、的確に対応できる経営的センスがある。
写真:① NHK放送センター
写真:② 関西電力 高浜原発
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