トップページ
最新記事一覧
|
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
|
|
|
|
|
【理事長 明石邦彦のつぶやき】 ラグビーワールドカップ(WC)によせて |
2019/9/24 |
|
|
|
20日からWCが始まった。メディアでは開催前からボルテージが上がってはいるが、私はミーチャン・ハーチャンみたいに騒ぎ立てるのは軽薄のそしりを受けそうで嫌である。従って、このような祭典には案外冷静である。国威発揚ではなく、地域代表として選手一人一人が自分の力を発揮して、我々にいい試合を見せてほしいものだ。ゲームはルールがわからないと楽しくないが、ラグビーはサッカー、アメフトと違い、反則を犯されても、自分サイドに有利ならば、アドバンテージとして、ゲームが流れていく。途中で中断しないところに面白味がある。TV画面を見ているとプレイする選手になりきって、ステップを切りながら、ゴールを目指す自分を感じ、エキサイトしてくる。
私は小学校時代に兄からラグビーを教えられ、楕円の球に慣れ親しんだ。右左ともに50m位は軽く蹴れたので、ラグビーは楽しい競技のように思えた。残念ながら、中学校ではサッカーが正規の授業であったので、チームプレイは経験しなかった。幸い福岡高校に進学できたので、正月ラグビー(全国大会)に向けての全学応援は熱のあるものとなった。なぜなら、福高は全国大会の出場が秋田工業高校につぐ出場記録を持ち、優勝も3回している名門であったからである。最近、福岡では東福岡高校が有名となったが、昔は修猷館高校、福岡工業高校が頂点を争っていた。私が入学して1年生の時には全国大会へ、3年生の時は決勝で福岡工業高校に敗れて、残念だった記憶がある。ラグビー部出身者で、力のある者はほとんど明治大学に進学した。そして、明大ラグビー部においてチームの要として活躍したことが思い出される。現在、福高ラグビー部OBは各地において指導者として活動されている。とりわけ、本年は日本ラグビーFB協会の会長に森重隆さんが就任されたし、WC日本代表として福岡堅樹選手が桜ジャージを着ている。
私はこの競技には思い出がある。高校のクラス対抗には選手として出場し、球さばきとステップワークの良さで、スクラムハーフとして試合に出た。今でも思い出すと残念になるワンプレイがある。ワントライで3点*リードの場面だった。ゴール前で相手が反則し、ペナルティが与えられた。絶好の追加点のチャンスである。司令塔の私はラインに指示し、チョンゲリでゴールライン越えにボールをあげた。味方の一人が先に飛び出し、キャッチをしようとしたところ、ポロリである。ノックオンでチャンスを逃した。そして、終了間際にトライを許し、揚句にゴールを決められて3:5で敗戦した。高校時代の悔やみきれない思い出でもある。
さて、今回の開幕戦(対ロシア)や、ニュージーランド対南ア、フランス対アルゼンチンの試合を見て感じたことがある。まず、体がまさに鍛えられた鋼のようであることと、ディフェンスに格段の進歩があるように思えた。フォワードの重戦車並みの突進でも防御が優れているとなかなか進めないことを実感した。また、フォワードがしっかり組めないとだめだし、フォワードによるスリーコーター(センターやウイング)へのフォローも重要であることが理解できた。特にニュージーランドは一人一人に次の展開の準備ができており、チーム全員が戦略・戦術を理解し、その場に応じて臨機応変に対処しているように思えた。日本は体力的には世界に伍するようになっているが、まだまだであり、一人一人が次の展開を予測しているようには思えない。また、ハンドリングの悪さが目につき、頭で考えていても体がついていないように思えた。これでは予選突破は難しい。いずれにしてもTVで全試合を直に見ると迫力がある。他国で開催されて、その衛星放送を見るのとは臨場感が違う。また、ドローンなのかしれないが、上から陣形を見ると分厚いディフェンス網が見て取れ、ゲームの面白さが聴衆に感じ取れるようになっているのでさらに感心した。
なお、外国人の日本国籍取得や2世の松島選手の活躍を見るとメンバー構成の在り方などあまり苛立ってもしょうがないと思うようになった。これもグローバル化であると理解したい。
*昔のトライは3点でした。今は5点です。
写真:①福岡高校 ②森重隆さん ③福岡堅樹さん
|
|