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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 大きなハンディがある参議院議員の登場 |
2019/8/16 |
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色々問題はあるが、8月1日に令和新選組の2人の参議院議員が介助者を通して賛成の挙手をし、自分なりの意思を表された写真が毎日新聞の一面を飾っていた。
今回の参議院議員選挙で画期的だったのは山本太郎氏の令和新選組の躍進であった。投票の前の真夜中、目が覚めた(前立腺肥大による頻尿のため)ので、何となくTVのスイッチを入れたら、山本太郎氏の演説が聞こえてきた。何と消費税ゼロ化の話がなされていた。消費税は構造上貧しい者への負担が増す話であるから、富める者、業績好調な大企業から税金をしっかり取るべきだと私は考えている。それで、ついつい山本太郎氏の言葉に頭が覚醒されていった。そして、「比例は令和に入れるか」と自問しながら再度の眠りについた。その後の選挙結果では令和新選組の特定枠で大きな障害をお持ちの舩後さんと木村さんの2人が当選となった。そのため、参議院のバリアフリーのための改造が進められた。それとは別に、議員活動において重度訪問介護の支援を受けられるか否かの話が争点となって、色々な意見が出された。議員報酬の中から払うべきとの意見が多かったが、私は議員活動のためには必須の支援であることにより、厚労省の規則を変えるべきで、働いていても支援が必要な場合は費用を個人持ちにしないでもよいとの考えである。むしろこのような人たちの貴重な意見を拝聴してこそ今までと違った世界を知ることができると思っている。議員活動費で、グレイな領収書を切るよりは数段良いお金の使い方であると思う。
費用負担が話題となったので、重度訪問介護における支援費用を計算してみると184単位(約1840円/H相当 計算しやすいように10円/単位で計算)であるから24時間で1年中支援が必要だとすると年間約1600万円程度の費用がかかると推察された。しかしながら、自分がやっているヘルパー事業(サポートセンター)の事業収入から算出すると約3500円/Hとなり、1840円/Hとは2倍の違いがある。色々な加算をつけると事業収入としては大きくなるか、24時間フル利用でもないのかもしれないと理解した。いくら国会議員だから「働いている」と言っても自己負担で1600万円の支出である。これは個人負担として大きすぎる額である。このため厚労省の法令を変えることが重要なことであると認識させられた。一割負担とすれば議員報酬の中からそれなりに対応できると思われる。このようなマイノリティに属する人の真摯な意見に耳を傾けることこそが、今の世の中に不足していることである。
このようなことを考えていたら、参議院側が負担するとのことで決着がつき、登院の日を迎えられたことは大変喜ばしい。当面のことはいざ知らず、いずれ時間をかけて負担について論議する必要はありそうだ。いずれにしても2名の方が参議院議員として活動されることにより色々な所で矛盾がでたならば改善を図ることが自然の流れだと思う。後で知ったことであるが、さいたま市では障害者が働いても支援のお金を行政が負担する制度があるようだ。なるほど先進的な考え方をする所があるのものだと知り、あらためて、二人の令和議員の登場が世の中に与えたインパクトの大きさに驚いた次第である。これからもコミュニケーションや意思伝達など、まだまだ課題は出てくるだろうが、物理的なバリアフリーだけではなく、心のバリアフリーをより追求できる世界の広がりとなれば幸いである。
写真:①お二人の登院
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