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【理事長 明石邦彦のつぶやき】カミキリムシの最盛期を迎えて |
2019/7/9 |
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梅雨がなかなか明けず、虫取りに行けないもどかしさが募るこの頃である。7月の各週は採集予定が組まれている。法人の職員と7月13日、20日と奥多摩、大菩薩に出かける予定である。奥多摩の松姫峠・鶴寝山や六本木峠・三窪高原は6月に下見しているので、天候に恵まれると大きな収穫が見込めるだろう。今から血沸き、肉躍る感がする。法人は人手不足で皆忙しくしているが、自然に触れる機会として今年も新人を迎えて山野を駆け回ることになった。新人の方には虫の取り方から含めて、カミキリムシが集まる花や珍しいカミキリを知ってもらうために、リスト表などを作り、興味が高まるようにしている。
さて、7月にカミキリムシが集まる花としてはリョウブとノリウツギの花が最たるものである。たまたまリョウブの花の写真をコピーする時に漢字と花言葉を目にした。リョウブは令法と書くそうで、平安時代は飢饉に備えて法律で植えさせたことに由来するとある。花言葉は「溢れる思い」と洒落た言葉となっている。それではと思い、ノリウツギの花の漢字と花言葉を調べてみると、なんと漢字は糊空木とある。空木は枝の中が空洞になっているので、すぐにわかるのだが、糊とあるのはどうしてかと調べてみると樹皮が粘液を含み、製紙用の糊とされた時があったからだとわかった。「ふーん」と納得しながら花言葉は何だろうとなった。花言葉は「臨機応変」とある。この言葉もなかなか私にはフィットする言葉である。
今年の夏もこの2本の木でハナカミキリを採集するので、大変お世話になる。花言葉から考えてみると、カミキリムシに「溢れる思い」を持ち、これらの花に飛来する虫に「臨機応変」にネットを振るっている自分の姿をすぐに思い浮かべることができるからである。なお、ノリウツギの花が改良されて、ピラミッドアジサイが創出されたことも知った。お隣の床屋さんの庭に咲いている花が此の花だったと改めて知ることができた。
こんな知見を学ぶことができ、新たな気持ちで挑戦する自分がいることに気が付いた。「さあ。やったるぜ!」。朗報を楽しみにお待ちください。
写真:①リョウブ ②ノリウツギ ③ピラミッドアジサイ
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