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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 リバウンドからの再挑戦 |
2019/6/21 |
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GWの催しの一つとして川崎競馬場でバーベキュー会があった。ホームの利用者及びその親族や職員の40名ほどが集合した。中でも利用者のAさん(重度の自閉症)の姿を久しぶりに見て驚いた。あまりにもすっきりしたシルエットになられていたからである。H23年頃は80kg(それ以前は100kgとの話がある。)ほどの体重であったので、「これではいけない!減量をしなくては!」となり、食事の量を減らしたり、間食としてのお菓子を制限したりした。その結果、約10kgのダイエットに成功したのを覚えている。約3年もかかり、ようやく70kgを切る程度にまで減量できた次第である。
しかしながら、H28年度から急に体重が増加傾向となった。そのために、ホームの支援者間で話し合い、茶碗を少し小さくし、野菜いっぱいの食事に変更した。しかしながら、H28年度はあまりはかばかしい成果を収めることはできなかった。ホームではサビ管がいて、1年間の個別支援計画を作るために、本人・家族との面談を行い、年間計画を作成することが義務付けられている。そのような関係で家庭とのコミュニケーションが頻繁に行われるようになった。土日にAさんが実家に戻った時の様子を正確に把握できるようになった。帰宅時には本人が食べ物や嗜好品を両親に要求し、要求が通らなければ、大きな声を出したり、転がってドタバタしたりして、両親を困らせていた。そのような経緯があるために、両親は要求通りに食べ物を与えていることが判明した。サビ管の話によれば、粉ミルク缶を開けて食べたり、アイスを食べたりしているということであった。これではホームだけでの減量作戦は無理である。H28年度の平均体重が74kgと増えたことをよく理解できた。そこで、家庭と一緒にAさんのダイエット作戦を計画した。常時、Aさんの面倒を見られている父親の方と話し合って、家庭とホームで共同歩調をとることにした。まず、家に帰る日数を減少させる(親亡き後を考えて)。家庭では大量のおやつを買わない。また、お菓子の要求には応えないということを家庭と取り決めた。
その結果、両親、支援者ともに鬼になった面はあったであろうが、本人が買い物に行かないようになり、イライラした要求が無くなった。そのため、ホームではぐっすり眠れるようになり、精神的に落ち着いた結果がもたらされた。今では外出してもお菓子や飲料を買いたがることは極端な程に少なくなった。そして、H29から2年程の間に74kgあった体重を55kgくらいまで下げることができた。競馬場で姿を見たときの体重は53Kgとなっていた。私が激変した姿に驚くのも無理はない。
さて、本人の身長は163cmなので、BMIから見ると8年かけて肥満度2から普通体重になっていることが明瞭となった。
ただ、このようなダイエット成功例はどこにもあるわけではない。ホーム利用者の大半は個人面談で間食を禁止しても、隠れてジャンク食品を口にしている例が多い。そのため、肥満度が上がる傾向となる。糖尿病など生活習慣病が増える傾向なので、グループホームでは高齢化の進行と相まって、より一層の健康管理が求められる時代となった。
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