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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 奥多摩へのドライブ |
2019/5/28 |
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5月11日に須賀さんにお願いして、今年の主戦場になるであろう奥多摩の山々の状態を見に行くことにした。川崎を5時に出発し、大月のICで降り、岩殿山から松姫峠を通り、小菅村、奥多摩湖、日原鍾乳洞、丹波山村、柳澤峠、裂石、上日川峠、ペンションすずらん、景徳院のコースを廻った。長めのドライブとなるために、早朝に出発することにしたのである。川崎への帰着は午後4時30分となった。
さて、大月で降り、岩殿城を目指した。ここは小山田信茂の居城である。織田方に惨敗した武田勝頼が落ち行く先を岩櫃か、岩殿か迷い、最後に頼った先が岩殿城である。到着したが、裏切られて途方に暮れたところである。その後、勝頼主従は天目山の自刃、景徳院の墓所につながるのである。岩殿山は遠くから見るととても大きな岩山であり、守るには堅固な感じがした。また、その次に通った松姫峠は松姫(信玄の娘)が織田の軍勢から逃れたところとなっており、なんだか武田家滅亡の歴史を巡る旅である。須賀さんは深城ダム工事(前職)で宿泊場所とした松姫旅館(松姫鉱泉として有名)を通るので、感慨深そうであった。
なお、当初は松姫峠、鶴寝山の調査も考えたが、松姫トンネルが長く、小菅側からのアプローチとなるので、あきらめて通過した。途中で、鶴姫旅館に泊まれるならそこを拠点にした採集行も考えられるという話になった。須賀さんの話では旅館は老夫婦が経営していたので、後継者がいなければ廃業ではないかという話になり、旅行後、確認することにした。ネット検索によれば2016.7には廃業したという情報であった。残念!ダムの明かりでカミキリやクワガタが採れたのに!
その後、小菅村で朝食を摂り、日原鍾乳洞へ向かった。燕岩など巨岩が多いところで、鍾乳洞の前の岩は駐車場に転がってきそうで、身がすくむ場所である。大学生の時に兄と訪れた場所であるが、このような迫力ではなかったように思う。記憶違いかな?東日原のバス停からカミキリ採集のメッカである稲村岩を眺めたが、これまた大きな岩である。あの岩を回りながら1200mまで登らねばならないかと思うと、「うーん」という感じである。上りは良いが、帰りの急こう配を考えると膝のストッパーが効かず、転落する恐怖を感じる。でも、チャレンジしなければヒゲジロホソコバネカミキリやクロホソコバネカミキリなど珍しい虫は採れないのである。一度トライしてみて、似た環境を捜すことも重要だと思うと気を取り直した。同じような環境があればどこでも採れるような気はするのだが。
その後、丹波山村、柳澤峠を回った。いずれの山もまだ若芽が芽吹き始めたころである。森は葉が落ちた冬景色のままなので、山の様子が手に取るようにわかる。そのために虫がいそうかどうかという判断は大層しやすいものだ。なぜかどの山も強風のために、折れた木が多いように感じた。今年はそれほど多くの雪が降った記憶はないので、雪の重みで折れたことではないように思う。爆弾低気圧の余波ではと思っている。柳澤峠に到着し、峠の茶屋で湧水コーヒーを味わって近くの様子を確認した。多摩川の源流域ということもあり、散策路も整備されているようである。木の種類も多く、ブナ坂など木の種類の名称で何が多いかの判断はできる。まだまだお昼まで時間があるので、昼食は慣れ親しんだ「すずらん」ということになった。裂石迄下り、丸川峠・上日川峠を越えることにした。
裂石には廃業した千石茶屋(1000m)があるので、昔はここから大菩薩に登ったと案内しようと思ったら、新しく建て替えられて、お店も開いている様子である。橋の前に1本の楓の木があり、花が咲いているので、ネットをかざしたところ、ヒナルリハナカミキリやピドニアに交じってコボトケヒゲナガコバネカミキリ、ピックニセハムシハナカミキリなどをゲットできた。
その後、上日川峠のロッジ長兵衛を抜けて、すずらんのおかみさんのもとで食事となった。色々と虫の情報を教えていただき、景徳院の楓の花が良いとのことであった。景徳院は1000m以下なので、楓は散っていると判断し、源次郎岳の見晴らし台に楓が数本あるので咲いているのではと思い、駆けつけた。しかしながら、1400mでは一部咲いているのもあるが蕾が多いように感じた。シロトラカミキリなどが採れたが、あと1週間で満開のように思えた。ここはいつもカミキリの多い所であるので、早春の穴場になるのではと思った。
いずれにしても1日中良い天気に恵まれて充実した道行きであった。
今年の本格的な採集に備えてプランを練らなければと血が騒ぎ始めた旅でもあった。
写真:①コボトケヒゲナガコバネカミキリ ②ピックニセハムシハナカミキリ
③千石茶屋(裂石)④松姫旅館
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