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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 グループホームへようこそ |
2019/3/5 |
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グループホームの利用者が故郷の青森に帰られ、一部屋が長く空室であった。そのあとの入居者を決めるにあたって、法人を利用する関係者を優先することになった。結果、日中の事業所に通所している方が選ばれ、体験入居を実施した。3-4年前にお泊り練習として一度体験された利用者である。人懐っこい彼であるが、ADL(日常生活動作 Activity of Daily Living)がどのような状態なのかを支援者に観察していただいた。施設に通所してもう10年以上も経過しているので、どれくらい自立ができているのか、観察結果をお聞きするのが楽しみでもあった。以前のお泊り体験をしたときの記録を見てみるとお風呂は仁王立ちで洗ってもらっているようだし、焼き肉は熱したプレートから自分でとることはなく、お皿に盛る迄は食べないとなっている。今回支援された方に聞いてみると仁王立ちは変わらないようだ。また、お皿には最初からおかずが盛ってあるので、パクパク食べてくれたとのことである。家庭からの報告とは少なからず違うようである。どちらかというと指示待ちの傾向は以前と変らないようであった。しかしながら、言葉は増えた感じである。
最終日に本人と家族そして支援関係者で今回の体験入居の振り返りを行った所、本人から「ここに住みたい」という意思表示があったので、本決まりとなった。通所している施設の旅行では私は彼と一緒に夜の散歩に出かけたり、朝の散歩で足湯につかったりする仲であった。彼の口から「明石さんちに住みたい(我が家の隣の部屋になる)」との意思が出たのかもしれないが、彼のQOLが上がり、充実した生活に繋がれば幸いである。
私は自立の道筋が見えていない人は親の過剰な保護が原因の一つではと考えている。そこには「かわいそうだからとか、どうせできないのでは?」として親自身がこの子の面倒を見なくてはいけないという配慮があるように思う。しかし、この行為こそ自立の芽を摘んでいるような気がする。青い芝の会の横田さんによれば過激な言葉として「親は敵だ」となる。支援員の方には少しずつでよいから自立の道が開かれるように、支援してほしいものだ。
しばらく時間がかかることになるだろうが。
写真:①食事風景(グループホーム) ②横田さん(青い芝の会)
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