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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】 下半身のトラブル発生Part Ⅲ 採尿パックを身につけて 2018/11/7
 ユリーフを飲みだし、3日経過したころ、突然左膝が痛くなった。この痛みが消えると右足の親指に痛みが移動した。いつもの痛風の症状である。夕方には親指付近が腫れ上がり、歩行困難な状況に陥った。明日は月曜日である。火曜日の会議のための資料を作らねばと痛みを押して歩いてみたが、無理である。そのため、両日は職員に迎えにきていただき、仕事が終わり次第送っていただくことにした。
 膀胱炎だ、熱発だ、前立腺肥大だ、そして新たに痛風である。まさにヘレン・ケラー状態だ。カテーテルの袋をつけた姿は皆に見せれるものではないので、覆い隠しての出勤風景となった。ただ痛風まで加わるとピョコタンピョコタンと足を引きずりながらの歩きとなるので、近所の人にもすぐ病気だとばれてしまう。できるだけ人目につかいないように送り迎えをしていただいた。また、10月25日の再診では遠距離での歩行は困難であるため病院までの送り迎えを職員の方にお願いした。(当日は妻が講演で仙台に早朝お出かけ)
 25日に病院に行くと早速先生にこの1週間の苦境を報告した。まずは尿道口からの小水漏れは防ぎようがないこと。血尿が漏れてパンツが赤くなったので、尿漏れシートを張り付けたこと(さすがに生理用ナプキンをつけたとは言えなかった)。また、常時採尿パックを装着し、無菌性の保持に努めたこと。大と小とは同時にはできず、どちらかを優先し、その後に切り替えるやり方で乗り切ったこと。また、ユリーフの副作用として血圧が低下したことを伝えた。そして、今回暴発した痛風の処置についてもお願いした。早速、カテーテルの引き抜きが行われ、尿量の残存測定を行った。また、尿酸値を知るために血液検査も行った。
残尿量測定の結果、排出量が140ml、残尿量が40mlとなり、前回の診察結果と逆の結果となり、小水の出にくさは見事に改善された。尿道の痛みは残るものの排出困難という第一の関門は切り抜けられた。
さて、血液検査は1時間程度かかるので、待合室の長いすで待っていると先生のお声がかかった。血液検査結果では尿酸値は6.7mg/dlの数値で、標準値の7以下である。このため、痛風の薬を処置することはできない旨伝えられた。患部に痛みがあるので、ロキソニンの痛み止めを要求した所、聞き入れられた。8月20日の尿酸値(定期健康診断結果)が8.3mg/dlだったので、今回痛風が起きたことは血液中の尿酸(溶解度は7)の過飽和状態が解消され、血液の中に尿酸結晶が析出し、血管を傷つけているのではと解釈できた。つまり濃度差1.6mg/dlの尿酸が結晶化していたことになると考える。アミノ酸の晶析学を学んだ当方はそれなりの研究者としての自負があるので、先生には「痛風発症後の尿酸値が下がるのは過飽和状態が解消された結果です。血液に溶解している尿酸値が低下するのは当然ではないでしょうか」と申し上げた。この考え方には日頃尿酸値の高い人が痛風なった時は血液検査の尿酸値が低いという事実があることを学んでいるからである。先生には過飽和という言葉がピンとこないのだろう、怪訝そうな顔つきであった。また、無菌性の保持については私が微生物を扱っていたことを話してようやく理解していただいた。先生は膀胱に菌が入るということにはあまり考慮されていないようだった。あとで、カテーテル挿入についての菌汚染を調べてみると長期間の挿入例では菌汚染が30%程度起こることが記載されていた。いくら人間に防御のシステムがあるといえど、微生物汚染に対しては細心の注意が必要である。
また、ユリーナと痛風の薬の飲み合わせはわからないので、余計な薬は飲まないように努めた。1か月後、尿流検査をするとのことである。それなら肥大した前立腺が縮小したかどうかのCT検査も必要だと思うのだが。次回なぜ調べないのか質問してみよう。
 なお、次回は排尿を我慢して来院するようにとの通達であるので、自分自身が尿意を催した時の排出量はどのくらいなのかが興味が湧いた。一般の人の排出量は260~600mlの間にあり、個人差もあるようである。ここ2-3日の尿量を毎回測定してみると私自身が尿意を感じて排出する量は140~230mlくらいであった。我慢することをしないでの結果である。もう少しホールド量をあげることができるかどうか我慢して調べてみよう!次の日のチャレンジで300mlを達成した。平常に戻りつつある自分を感じられた。
今回のアクシデントを考えるとひとたび体調が悪くなると全体の健康維持のバランスが狂い、色々な所に歪みが発生することがわかり、教訓となった。


写真:イテテテ! 親指がプックラ


 



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