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【理事長 明石邦彦のつぶやき】最後に悲劇が待っていた!(今年初めての大菩薩行)① |
2018/6/26 |
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6月16・17日に大菩薩まで出かけてきました。昨年度8月に植物調査のために出かけて、ズミ(50年前にニセハムシハナカミキリをたくさん採った)の花の咲く場所を確認した。満を持しての採集行です。
川崎駅を6時38分発の予定で準備をしていると高橋さんから5時過ぎにメールが入り、「5時1分に鹿島田駅に着いた。何時の出発か」との問い合わせである。すぐに電話をかけ、「それなら6時01分にしましょう。甲斐大和駅で40分ほどバスを待ちますよ。30分ほど早いなら乗車客も少ないからいいでしょう。それなら川崎駅まで来てください」とした。急いで食事を済ませ、川崎駅で合流した。電車の中で「昨日、午後4時から8時までの間に4回ほど電話した。出発の時間等を確認しようとしたのだが、君は電話に出なかったね。どうして?」と尋ねた。そうすると「彼女からの電話だと思い、面倒なので出なかった。昨日はムシ採りに備えて8時には寝ました。」との返事である。先週の日曜日に予定表を渡したのだが、確認する習慣はないようである。のっけからハプニング!それから山の天気の話になった。私は「ヤフーで調べると山梨は曇りで、明日は晴れるけれど温度が低い。ムシが飛ばないこともあるよ。最低気温が甲府で15度と言っていたので1400mの上日川峠は10℃に近いのでは。」と話した。「だいたい梅雨時は横浜付近が雨の時は大菩薩が晴れだというケースが多いよ。梅雨前線が横浜より下にあるからきっと晴れるよ」と伝えた。結果はその通りで、甲斐大和駅に近づくに従い、雨雲がとれ薄曇りとなった。40分ほど待ちバスに乗り込んだ。最初に計画した9:08着の列車から降りてくる人が多く、30人程度の席は満席となった。1本遅いとこうなるのかと思った。ただし、乗客が多いと臨時便が出るようである。10時に上日川峠に到着し、ロッジ長兵衛でコーヒーを飲みながら登山客の出発を見送った。大方の登山客が出かけたので、30分後のバスで来る登山客を避けるために脇道に入り、ムシ採りを開始した。ニセハムシハナがくるマタタビの花も咲いているが、ピドニアというカミキリが落ちてくるだけである。本命のカミキリにはさっぱり会うことはなかった。昨年目をつけていたズミの木は花ではなく、実がついていたので、春ごろの気温が2度高いという気象庁の報告が裏付けられた。自然は正直である。しかし、今日の寒さは厳しく、落ちてくるピドニアの動きは緩慢である。これではムシは飛んでこないと考え、タタキ網やスイーピングで、花以外の枯れ木や葉にとまっているムシを採る方法に切り替えた。その後、これでは成果を上げることが難しいと判断し、午後2時の便で宿舎のすずらんに向かった。すずらんの近くで、ノリウツギの花の状態を確認するとともに枯れ木を叩いたりして、シロオビカミキリやアトジロサビカミキリなど採集した。夜はさらに温度が低くなり、10℃くらいだった。宿の方が「6月にこのような温度は初めてで驚いている」とのことである。蛾の夜間採集に来られた方は数が少ないながら夜遅くまで頑張っておられた。私はベストの上に薄手の防寒コートを着ていたが、あまりの寒さに震えがきたので、早目に退散した。高橋さんは薪の上で動けないミドリカミキリを採集してきた。夜間採集中に公務員を退職された60歳半ばの方からムシの情報を聞き、明日に備えた。お酒の飲みすぎかヨレヨレで、何度も確認が必要だった。次の日は臨時便で上日川峠を目指した。太陽が射すと暖かいので、ムシも飛ぶのではと思った。マタタビの木が密集している谷に出かけて、そこで粘ることにした。ただ谷底なので、上の方から冷たい風が流れ込んでくる。タタキ網に落ちたピドニアも昨日と同様にノタノタである。シロトラカミキリは葉の付け根に頭を突っ込み動かないまま。これではムシは飛んでこないと思いながら2時間ほど粘ったが、本命は採れず、引き上げることにした。そして、ソリダの丘で昨日から葉の裏に潜むムシを採集することにした。
悲劇はこの後に起こった。彼に託していた11mの竿がなくなったのである。1時間以上捜した。どこかに忘れたのではと谷底まで捜しに行ったが、発見することはできなかった。彼を厳しく叱ることもできず、「次に来た時にまた捜しましょう」となり、午後1時のバスで帰宅した。5時前に自宅に到着し、汚れたものを洗濯した。また、夕食や次の日の弁当の品数を10品ほど作り、7時前に一段落できた。その後、息子の下着の洗濯で、ウンが着く事態に遭遇し、散々な日になった。「ウーン! 父の日だったのに・・・」である。
大菩薩は6月30日に再チャレンジの予定である。高橋さん!今度は頑張ってね!
写真:①マタタビの花 ②マタタビの葉 ③登山客で賑わうロッジ長兵衛 ④ソリダの丘のブナの木でセミも凍えています
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