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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 次の時代を担う者へ |
2018/6/22 |
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以前、会社に勤めていた時、幸いにして仕事に恵まれ、管理職の道を歩むことになった。
課長・副部長のポストを経験し、部長への登用が決まった。その辞令式が本社で行われ、人事部を統括する常務の方からお言葉をいただいた。「これからは後継者育成に力を注いでほしい」とのことであった。いままでの昇格に際しての言葉とあまりにも違うことに愕然としたのを覚えている。研究所の上司として処遇されていたので、専門的な分野で世界の最先端を走るようにとのお言葉でもいただけるのではと思ったが、そうではなかった。「年齢を経ると研究者よりも管理者としての期待が大きくなることを自覚せよ」ということだと考える。40代半ばの人に研究者としての創造性を発揮させるには酷とでも思われたのであろうかと常務の言葉にいささか傷つけられ、納得がいかない辞令式が終わった。頭が冷静になるに従い、「部下を育てるということを通して、より研究分野の深化を図ることが大事である。若い研究者が伸び伸びと育つように指導することがあなたの大事な仕事であることだ。その結果、当然のことだが、あなたも大きく成長しているよ」と言われていることに気付いた。その心境に至るまではそれなりの時間の経過が必要であった。当初は研究者としての能力を否定されたものではないと思うようにし、自分の心の安定を図った。いずれにしても若手が大胆に取り組もうとしている時にはポジティブシンキングに徹するようにして、円滑な研究が行えるように配慮した。何回か作成したバイオ戦略設定においては大胆なテーマを取り上げ、若い人たちの挑戦意欲を掻き立てるようにしたつもりである。部下の皆さんから「あの時のテーマが面白く、いきいきと研究できたよ」のような感想が出れば部下育成に成功したといえるだろう。そして、最後に思うことは自分より大きなことができそうな人を選び、次の時代を担う者として鍛錬することが重要であると思うようになった。この考え方は組織を発展させるためには大事なことである。私の後継者が縮小均衡型では大きな流れを作ることはできないだろう。
今は社会福祉法人を運営しているが、前述した考え方が大切であると思っている。この考え方は組織を継続的に発展させていく為には変えることができないものである。最近考えていることは「人を育成するにはチャレンジングな目標を設定し、達成する醍醐味を味わってもらい、その人なりの自信と知識を積み上げることである。」と思っている。研究者の視点で自分たちの支援を分析し、利用者の謎めく行動に対して仮説を立て、検証していくというトライ&エラーの積み重ねが良い支援の方法を創造し、組織の将来を決めるように思う。これには論理的な思考の定着が必須となる。どうして、なぜ等の疑問の芽生えが大切であり、その疑問を解いていく姿勢が自分や組織を成長させるものだと考える。肩書などはいずれついてくるものだ。
このたび、障害を持った人たちへの支援スキルの向上に値する取り組みを顕彰していく制度を作った。法人として支援スキルの積み上げにもなるし、優秀な案件はどこかの場(外部発表)で報告して頂こうと思う。このような仕組みで利用者の意思決定を支援する風土が定着できれば幸いである。
写真①障害者支援のスキル ②支援スキルの真理は知見を積み上げてこそ見えるもの ③イチローだって述べている! ④己を磨いた結果はついてくる!
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