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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 卒業後50周年会に参加して(九大43農化会)(Part2)宴席にて 2018/5/25
 本番の宴会では参加者一人一人に5分間スピーチが課せられた。幹事から「健康や孫の話はいつもの話で面白くない。違った話題で話をするように。」とのことである。私は社会福祉法人の現況を話し、妻に対する内助の功を話題とした。妻が多忙で、病気で倒れたら困るので、法人運営を引き受けたことや妻の講演活動中の雑務の引き受けや食事作りの話をした。その結果、妻がいくつか受賞の栄誉に輝いたことを手短にまとめた。
 プレゼンが終わり席に戻ると、農学科の嶌さん(特別参加)から九大入学以来の虫友達であった大庭さんが定年退官後、絵画展を開いていることを報告してくれた。大庭さんは農学科の教授を引退した後、絵を描かれているようである。嶌さんが作品展に出品された絵画をスマホで見せてくれた。彼の作品は評判がよく、売れるそうである。彼は生物防除(天敵昆虫・天敵微生物関係)の研究一筋と思っていたが、「絵画とはねー」と不思議な感じである。嶌さんには「兄が昨年なくなり、膨大なカミキリムシの標本をどうすべきか、兄の家族も考えている。大庭さんからアドバイスがあれば、私に連絡をくれるように。」と依頼した。
 さて、大庭さんとは九大入学時に蝶の分類で世界的に有名な白水隆教授の研究室を訪ねて、昆虫学教室に入りたい旨を申し上げたことがある。白水先生は私たちを前にして「この分野に進むのなら霞を食って生活しなければならない」というご託宣をいただいた。私は先生のお言葉を噛みしめ、「虫は生涯アマチュアで!」という方針を立てたのであるが、彼は初志を貫き、昆虫の研究ができる農学科へ進学をした。出身高校は違う(修猷館VS福高)のだが、息の合った二人で採集同好会なるものを立ち上げた。顧問は植物生理学の稲田教授に就任していただき、私が会長で、虫や植物の好きな人たちを集めた。そして、文化祭に合わせて日本のカミキリムシなどを展示したり、採集活動を行ったりした。印象に残る採集活動は農学部付属の英彦山の研究施設を訪ねて、虫採りにいそしんだことである。確か中條先生が研究施設にいらっしゃったので、教えを乞うた気がするし、また、夕食にクジラの刺身(初体験)が出てきて、美味な味に舌鼓を打った記憶がある。その時にカエデの花で緑色(瑠璃色?)のヒゲナガコバネカミキリをたくさん採った記憶がある。見慣れぬ色のカミキリであるので、新種ではと思った。その後、北九州に住む人が権威者に同定してもらい、新種として登録された。英彦山で採集されたので、ヒコサンヒゲナガコバネカミキリと命名された。今ではホソツヤヒゲナガコバネカミキリの亜種になっているようだ。なお、私が就職した後も同好会は存続し、夏休みに虫好きの後輩が関東まで遠征に来たので、大菩薩峠などで再会したものである。このような宴席で大庭さんの話が出て、彼との交流が懐かしく思い出された。また、緒方先生の後任教授選出のマル秘話もあったことも。
 その後、個別の5分間スピーチが終了し、幹事の方から今後の同窓会の活動の在り方について報告があり、今回の50周年で、全国規模の集まりは最後とし、あとは各地区(関東、関西、九州)でそれぞれ開催することとなった。
次の日は葵祭参加組と自由行動組とに分かれて、それぞれ、帰宅の途に就いた。
 今回の旅行で友達と交わした言葉で、苦笑した話は老いの件である。ある友達に「お前はボテボテと歩いているね。年を取ったなあ!」と言ったら、「お前こそ自分にはわからないだろうが、若い人から老人と言われているのを知らないのでは」と切り返されてしまった。その時、私は脊柱管狭窄の症状が出ていないので、自分は健全であるとついつい思い込んでいての発言である。しかし、足がしびれ、歩けなくて、しばしば立ち止まる姿を思い浮かべると「そうだな。そんなものか!人のことは言えないなあ!」とえらく納得してしまった。
 これからも同窓の人たちは体が錆つきながらも元気に過ごして、各地区の会合で忌憚なく意見交換をしたいものである。なかなかPPK(ピンピンコロリ)とはいかないものだ。

写真:①白水隆先生(蝶の分類学)霞を食す! ②英彦山 山伏の修行場 ③農学部付属 英彦山生物学実験施設 ④ヒコサンヒゲナガコバネカミキリ


   



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