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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】春は産卵・子育ての季節 2018/4/20
 事務所への出勤途上の出来事である。渡田新町3丁目にあるドングリ公園で、2羽のカラスが花壇の枯れ草をしきりに口ばしでかみ切ろうとしていた。何をしているのだろうと歩みを止めて観察してみると15センチか20センチ程度の枯れた花の茎を啄んでいた。一羽は切り取りに成功して欅のそばを通り抜けて、小学校の方向に飛んで行った。もう一羽は口ばしでトライしているが、なかなか難しいようだ。私がジーと観察していたので、とうとうあきらめて飛び立ってしまった。2羽の行動を考えると春の産卵期に入り、巣作りの材料を集めているものと思われる。春になるとカラスは産卵後、巣を守るために通りがかりの人を襲うことがある。自分で経験したことであるが、背後から後頭部をめがけてぎりぎりで飛ばれると一瞬であるが、恐怖を味わうことになる。春は鳥たちの産卵期で、雛を守るために性格は粗暴になるものだ。
 巣の材料集めでは燕も結構面白いことをやっている。何年か前のことであるが、5月の連休を利用し、塩原温泉に行ったことがある。恒例のグループホーム旅行である。NHK大河ドラマの「八重の桜」が放映されていた時で、その舞台となった会津の鶴ヶ城及び飯森山を訪ねる旅であった。朝、出発まで時間があったので、ワインの購入のためコンビニに出かけた。その途中で、住宅用の空き地に燕が20~30羽が乱舞していた。「何事やあらん」と覗いてみた。切り開いた土地の段差のところから水がしみだして、敷地内に溜まっている。土壌のヌルヌルした所には枯草も多い。燕の行動を見ていると水際で枯草と泥を巧みに練り上げて、団子状にしていた。そして、泥団子が出来上がると口にくわえてどこかに飛んで行く。多くの燕が羽ばたきながら団子を作りやすそうな場所を捜して、着地し、泥団子作りに励んでいた。この粘った泥団子の一つ一つがくっ付きあい、5-6匹の子供のためのベッドとなるのであろう。ただし、泥団子の一つ一つがうまく粘着しないと強度を保てないので、巣作りの途中で落ちてしまうのかもしれない。また、雛が育ち、雛たちの重みで巣の強度が保てないときも落下するのではないか考える。落ちた子燕たちは蛇や猫などの外敵に襲われるのかもしれない。人家だと落下に気付いた人が雛を収納できる容器で巣の代替をし、巣立ちまでお世話するのかなと色々考えるものだ。最後には泥団子で巣の強度を保つためには相当の工夫がいるのではないかと思う。燕たちはこのような情報をどのようにして獲得するのであろうか。他の燕の親のやることを見て獲得するのであろうか。不思議なことだ。この情報は燕のDNAの中に組み入れているのだろう。動物たちの営みの数々はDNAの中に保存され、色々な知恵とともに営々と引きつがれるものであろう。自然はなかなか興味深いものだ。そこには叡智がぎっしり詰まっているように思う。
 私は自然の番組が好きである。「アニマルライフ」や「ダーウィンがきた」など見ることが多い。熱帯の鳥の巣作りや雌の気を引くがための雄の激しい踊り、蛇喰いわしの強烈なキックなど何度見ても面白い。そして、動物の新しい習性の発見し、それを紹介する番組は見逃せない。岩合光昭さんの「世界猫歩き」、今森光彦さんの「オーレリアンの庭」、早朝の「ニッポンの里山」などBSでは興味深い番組がいっぱいだ。

写真:①泥集め ②巣作り ③餌やり ④落ちてしまった ⑤巣ごと落下、無残 ⑥お助けマン(カップ麺)





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