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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 グループホームの正月旅行を終えて |
2018/1/22 |
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平成21年度から続けていた正月旅行もリスク管理の面から新しいやり方を模索することになった。これが最後と思うと「まだ続けたい」という未練がましい気持ちが沸き起こるが、今後は主催する若い人たちに任せることにした。
最初にグループホームの旅行を企画した目的として①旅行の経験が少ない利用者の新しいチャレンジとして温泉やバス旅行、名所旧跡めぐりなどを体験し、旅の楽しさを満喫してもらうこと。②日頃利用者支援に当たっている常勤の世話人に正月休んでもらうことを主旨として始めた。ボタンティア活動の一環として始めたが、ボランティアでは責任の所在がはっきりしない、常勤職が多く参加し、支援をしているという現状に鑑み、見直そうということになった次第である。
今回で20回も続けてこられたが、大きな事故といえば那須のおおるり山荘の大浴場で滑り、利用者が骨折するという事故が発生したことである。もちろん利用者は現在回復されているが、安全面を考えて、杖を持たれての生活である。なお、おおるりグループ側と折衝し、同様な事故を避けるための対策も打っていただいた。浴場に入るときの注意事項として大きな看板が掲げられ、かつ、ヌルヌルした床の清掃もしっかりして滑らないように対応していただいたことは大きな成果であったように思う。
また、この旅行を通して利用者も旅行のマナー向上などに取り組み、一般旅行者より時間厳守などのルールを習得することができたように思う。利用者が不安なために大きな声も上げることなくなり、かつ、他の人たちに迷惑をかけることも少なくなった。利用者が旅の楽しさを味わえるように成長してくれたことは大きな収穫であった。
今回は温かい熱川温泉でと考えていたが、予約が取れず、鬼怒川温泉となった。幸いなことに日光東照宮で平成の大修理が行われ、陽明門が輝きを取り戻していることもあり、皆で楽しむことになった。思えばこの旅行を始めたのが鬼怒川のおおるりホテルであり、同じところで今までの形式を終えるということは何かしらの因縁を感じる。
さて、利用者も年を重ねるに従い、高齢者特有の弱みが見いだされるようになったことである。リスク管理の上から大きな問題を感じる旅行でもあった。ともかく利用者の足腰が弱くなったことである。
日光東照宮の参詣に当たっては階段の上り下りが増えるので、足腰の強弱によってグループを2分した。最初から東照宮の見学ではなく、神橋+金谷ホテルコース組を作った。階段の上り下りが疲れる方は金谷ホテルのカフェで過ごし、楽しまれたようである。
一方、健脚組?が東照宮を参拝したが、一部60歳を超えた方には無理があったようである。実例を紹介すると
①東照宮に入る前の緩やかな参詣路で高齢の方が転倒された。砂がひいてあった所で、転んだとのことである。砂地で足がもつれ、踏み出しの一歩が遅れたとのことであった。男性は67歳であった。
②ダウン症の69歳の方は階段の上り下りを極端に怖がり、一歩の踏み出しができないので、支援者が上り下りに付き添った。本来なら階段の手すりにつかまりながら上り下りするのであろうが、東照宮が世界遺産のためか手すりは作られてはいない。体のわきを支えて上り下りしたので、支援者の膝に無理が来たようである。この支援者は私であり、3日ほど歩行困難な状態となった。いずれも、高齢者であり、老老介護の限界をきたしてしまった。若い人に任せればよかったと反省している。
まずは大きな事故もなく20回の旅行を締めくくったことは喜ばしいことである。
写真①ホテルから見た鬼怒川渓谷 ②参詣路でパチリ ③3猿前で ④陽明門を臨む
なお、この旅行で同室となったさる利用者の方には成年後見制度を準備することも考えていたので。自分の給料、賞与、年金、預金の話などを今後どのように考えるのかを問答形式で勉強をしていただいた。旅行中のことなのであまり無理をすると面白くないだろうから、楽しい問答形式を採用した。話の中身を理解していただけたらよいなと思った。
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