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【理事長 明石邦彦のつぶやき】お金と心の余裕 |
2017/2/22 |
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最近、グループホームの利用者が世話人や支援員を拒否して、薬の支援を受けつけない事態が起きた。日誌を紐解いても思い当たることはなかった。何日かが経過し、支援員の支援を受け付けるようになったが、依然として世話人の支援は受け付けない事態が続いた。そこで、世話人から親族の財産放棄の話がなされたからではないかとなり、親族から財産放棄の経緯を説明してもらい、兄弟間で合意していただくことにした。その後、財産放棄とは関係がなく、自分が眠いときに財産放棄の話を世話人からされたことと自分の財布のお金が少ないことに世話人が気付かないことによる不満であった。眠たい時には難しい話をしないことと小遣いを少し多めに渡すことで決着した。そういえば、この方は財布の中身についてシビアで、怒りっぽくなることが思い出された。以前、日帰り旅行の時にその方の財布の中を覗いた他施設の職員が9万円の現金があるのに驚き、失くすといけないので、あらかたを預かった。それを旅行帰りに渡せばよいのに、事情説明のために、世話人を呼び出して、世話人から利用者に渡すという回りくどいやり方をとった。その結果、この方の怒りが施設職員、世話人に向かい、騒動になった。この件は利用者本人がお金を使うという意識ではなく、自分はお金を持っているということを周りに示したいだけのことであった。プライドを満たすための見せ金とも言えるだろう。生活保護の方だと毎日が少額のお小遣いだから財布はいつも金欠状態である。しかし、この方のようにある程度の財産をお持ちの方は月々の小遣いとして話し合われた金額が渡されるようになっている。月々の残りのお金は少しずつ蓄えられ、ある一定額がタンス預金となり、心の満足を得ているように思う。本人が何か事あればタンス預金から一時お金を取出し、また事が終われば残りを元に戻せば問題はないであろう。私の提案としては日々使うであろう少額の現金とある程度のまとまった現金の2本立て(その利用者個人の安心額)の金銭管理で臨めばいい。但し、あまり細かく管理しすぎると苛立ちの原因となるので、避けねばならないと考える。
第1の財布:日常持ち歩いている額(例:千円~5千円)
第2の財布:個人管理でまとまった額(例:5~10万円)
先日、日曜日の朝のゆったりした時間にお小遣いの話をホーム利用者にぶつけてみた。豈図らんや本人は「日常の財布には千円程度あればよい。第2の財布には4万円程度。」とのことであった。「それじゃあ、9万円を持ち歩いたのは何故。」と聞くとまともに答えずに、「もう少しあった方が良いかな。」との返事である。財布を覗かせていただくと4万円弱が入っていた。いずれにしてもある程度のお金があると気持ちが安定することは事実のようである。 明石邦彦
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