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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 老いても興味は尽きぬもの! |
2016/11/25 |
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昨年に引き続き、横浜中華街で、発酵OBの同窓会が開催された。昨年度は長らく開かれなかったせいで、参加者が多かったが、今年は10名程度減り、44名の参加であった。冒頭、ここ1年で亡くなられた方が2名あったので、黙祷し、冥福を祈った。私のテーブルはNPO法人で老人のデイサービスを行っている方と体が不自由となり、車椅子で参加された方と付添いの奥様と相席となった。当然のことながらひとしきり介護の話となった。大体話が尽きた所で他のテーブルを廻り、ご挨拶を申し上げた。私は年下であり、大きな役割を与えられていないので、気楽な存在である。あまり昔話に花が咲くということはなく、お互いの近況を交わすだけである。その中で、三つほど面白いなと思うことがあった。
最初は、大学や企業の研究所でバイオ専門の仕事をしてきた方々を中心に活動を続けているNPO法人の話である。活動を推進されている方から認定NPO法人になったということをお聞きした。認定というとどういうことかなと思い、調べてみると都道府県知事の認定、寄付者優遇制度あり、期間5年等の規定があり、それをクリヤーされたということであった。NPO法人で認定という言葉はあまり聞かなかったので、今後も出前講座で頑張って運営していただきたいものである。
2つ目は80才を過ぎながら、蝶の飼育を趣味にされている方が蝶の採集や鑑賞のような会を立ち上げ、案内状を出しているとの話があった。その中で印象的な言葉として「我々が働いている間は忙しさにかまけて、昆虫採集などを通じて自然科学に親しむように若い人たちに教育しなかった。そのため、今の世代は自然科学に興味を失くすことになった。」
「君はどうしているのか?」を問われた。私も若い人たちを連れて、大菩薩や天城に行っている旨お話しした。そういえば、ノーベル賞を受賞された大隅教授も故郷の香椎で昆虫採集をされていたことが思い出された。昆虫の採集や生態を観察することが後のバイオの研究に役立っていることをあらためて思い起こされた。
最後は今年の5月に当法人の障害者の方々を招いて、江の島でヨットに乗せていただいた方にお礼を申し上げた。ネットでその人の経歴を調べた時に、源氏物語の考察をされた著作があった。「これはどうしたのか?」と問いかけた所、「アガサクリスティの推理小説の手法を参考に自分の視点で物語を考察したことをまとめたものです。」という言葉が返ってきた。あまりにも突飛な言葉であったので、面くらった次第である。人生の経験は色々違っているために、人の思考のパターンが違い、何気ないものでもその人の琴線に触れて、人は興味をそそられ、行動するものであると認識した。
残された時間は限定されたものであるが、面白く生きなくてはとの思いが強まる会であった。 明石邦彦
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