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【明石邦彦のつぶやき】印旛沼の氾濫 |
2026/10/2 |
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台風25号が関東地方をかすめて、大雨の被害をもたらした。近年は地球温暖化の影響もあって、災害となると規模が大きくなるようである。台風も太平洋高気圧の壁に阻まれて、チンタラしている間に、海水温が高いところをゆっくりと通過するために大型の台風になるとともに、大量の水蒸気を含み、大量の雨をもたらすようになった。100mm/Hの激しい雨は普通の感じで受け止め、線状降水帯の話も気象庁から何度も聞くことになった。最近ではエリアメールで警戒レベル4とかの避難指示が流れ、耳慣れた言葉となった。今回は千葉も300mmを超える大雨になった。2度も大雨に見舞われ、車の脱出もままならず、また、土砂崩れもあって、多くの死者が出る事態となった。
今回は印旛沼で上流の河川が氾濫し、印旛沼からの利根川への排水が追いつかず、3か所の堤防が切れて大洪水となったようである。TV画面を見ると黄金色の稲穂も水につかり、一面が湖の態である。これではお米も商品価値が一気に低下することになるだろう。印旛沼も昔は大きな湖沼であったが、干拓が進み、現在、湖は北と西の2つに小さくなっていることが地図で確認できる。今回は月間2倍以上の雨水が降ったので、湖の通常水位を5mも超える水の量になったとのことである。印旛沼に降った雨水を利根川に排水できず、内と外の圧力の違いで堤防も圧力に耐えきれず、決壊したのであろう。確かに決壊した土手を見るといかにも細く、水圧に耐えきれないと窺い知ることができる。
TV画面で家屋に対する床上浸水の例が多く放映されるが、ウナギ養殖や錦鯉の養殖にも焦点が当てられていた。昨日は養鯉農家の被災例が取り上げられ、温室内で錦鯉が苦しそうに暴れている姿や、溢れた水の中を死んだ錦鯉が浮いて流れていく姿を見た。これでは事業の再開のめどは立てられないなと思い、養殖業者の痛手を慮った。被害としては10億円とされていたので、再興できるか心配となる。法人の方でもBCPとか騒いでいるけれど実際の地震のケースでは建物などが壊れるなどの被害が出ると復旧作業にも時間がかかる上に、事業再開にも遅れが出て、法人として継続して事業を営めるかの問題も出る。それに比べて水害の場合は多摩川や鶴見川の氾濫でどれくらい家屋が被害を受けるかであるが、地震で家屋が倒壊するよりは再建は比較的たやすそうに感じる。
さて、水害となるとマンションを使うグループホーム(あおぞら,みやこは木造のため除く)はライフラインの回復ですぐに立ち上げられそうだ。また、川崎で問題となるのは下水道からあふれる内水氾濫の場合が多いように思う。大量の雨が降った場合の対策として地下ピットが設けられているが、多摩川と鶴見川が溢れるほどの雨が降った場合は排水が間に合わないので、内水氾濫と外水氾濫が同時に起こるケースもありそうだ。そうなると1mを超える水量が予測される。川崎市の多摩川沿いが大きな被害となることだろう。
さて、印旛沼には何回か訪れた記憶がある。30年ほど前の話である。私は研究企画部に属していた。そして、外部の研究機関に出向している人の成果を確認するのが仕事であった。研究者の出向は各地に15人程度であったので、年1回その研究機関を訪れ、そこの上司とお話しし、出向者の働きぶりを確認する。また、出向者自身の成果も聞き、年間の評価を行うことにしている。なお、その人の働く環境で精神的な疲労がないかの確認も重要な仕事であった。印旛沼を訪れるのは、あくまでも筑波の研究機関に出向している人の研究進捗を見たついでである。湖面近くから見ると大きな沼の感じであり、30年前は今の西印旛沼、北印旛沼の地図よりも大きな湖であったような感じがする。湖を小さく感じるのはだいぶ農地に変わったこともあるのかなと思った。逆に、狭くなったので、通常水位より5mも高くなる雨量では、土手にかかる水圧も高くなったと想像される。いずれにしてもワカサギ、ナマズ、鯉などで生計を立てている漁業者もいると考えられるので、これからどうすることだろう。また、錦鯉はどうなるか気になる。24年の中越地震の時、宮古志村では野池の水が干上がったり、コンクリートの養殖池のひび割れで多くの立派な鯉が死んでしまった。内外からの協力で残された錦鯉をなんとか守ったが、今回はどのように対応するのであろうか。錦鯉の育成には多くの時間を要するだろうが、頑張ってほしいものだ。
画像:1.印旛沼での氾濫(新聞記事参照) 2.読売新聞 ヘリから
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