社会福祉法人 あおぞら共生会
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あおぞらブログ


【明石邦彦のつぶやき】小さな気遣いの話 2026/9/28
 インプラントに挑戦しようと思って、歯科医に行く途中だった。歯科治療には時間がかかるので、治療中に頻尿でお漏らししては恥ずかしい。駅前の地下街のアゼリアでトイレをして、手洗いしているとどなたかの声が響いてきた。「ファスナーが開いていますよ」との声だった。私はすぐに自分の社会の窓が開いているのかと思い、咄嗟の対応で社会の窓を確認した。しかしながら、私の窓ではないようだ。隣で手を洗ってはいる人も怪訝そうにしている。声をかけてくれた若い人の顔を見ると社会の窓ではなく、私のリュック上部のファスナーが中途半端に空いていることを指差ししながら教えてくれた。歯医者に出かける前で慌てていたのであろう。リュックのファスナーが10cm位開いていた。「ファスナーが開いています」とはなんとも間違いやすい、戸惑いを伴う注意の仕方であった。この隙間からUSBが落ちなくてよかったである。リュックを背負った状態であるので、私からは見ることはできない。まずはお礼の言葉で「感謝。感謝である」。これからインプラント手術の説明を受けるので、緊張気味であったのだが、この一言でほっこりした気分となり、少なからぬ緩みを生じた。社会の窓と間違えた自分にニタリニタリである。
 また、マルエツで買い物をしていた。品物を自分の買い物袋に入れていたところ整理棚の上に別の籠が置きっぱなしになっていた。誰だろうと一瞬考えたけれど、まずは自分の整理を行い、終わったので、自分の籠と置きっぱなしの籠をあわせて、売り場のいつもの場所に置こうとしたら、店員の佐藤さんから「どうぞ」と声がかかった。言われるがままに積み重ねた籠の中に2つを重ね入れた。そして、短い言葉ながらお互いに「ありがとう」の挨拶が交わされた。言葉と目配りもお互いのタイミングが合い、清々しい気分でお昼の買い物を終えることが出来た。
 最後に一つ。いつものようにAM6:20に会社に到着した。その後、部屋の片付けやバイタルチェックを行った。当然、歯磨きもある。歯磨き終了後、洗面所の水捌けが芳しくない。パイプ掃除を誰かがやってくれるのかなと思って見過ごしていたが、誰もなかなかやろうとはしない。気づかないのかもしれないが。水を大量に流すと、排水の流れが詰まり気味であるので、中蓋が浮き上がり、溜まったゴミが浮き始めて、シンクの中にゴミが目立つようになった。毎朝、何度かこのような経験すると気持ちの良いものではない。家からパイプ洗浄剤を持ってこようと意気込むのであるが、1日仕事を終えて帰宅するとすっかり忘れてしまう。こんな状態が長らく続くことになった。ある日、仕事中に妻から「洗濯の時に使うハミングが無くなっていることに気が付いたので、買ってきてください」とのメールが入った。チャンス到来である。パイプ洗浄剤を家から持ってくるのではなく、買えばよいんだと思いついた。そうと決まれば、すぐに仕事を中断し、お店まで出かけた。芳香剤2本とパイプ洗浄剤1本を購入した。3本もあると結構の重さである。排水溝の詰まりを解消できそうなので、大急ぎで部屋に戻った。早速、大量の洗浄剤を流し込んだ。パイプ洗浄剤は粘りのある液ではあるが、浸透力が強いようだ。30分くらいたって、中蓋を見てみるとぬめりも取れてきれいである。早速、お待ちかねの開通式を行った。水を流し込むと抵抗感もなく簡単に水は流れていった。大きな課題が一気に解決した気分だ。すぐに万歳三唱である。最後のパイプ洗浄剤の話は「ヒバリの引っ越し」の寓話ように思えた。物語は春先にヒバリが麦畑に巣を構えて、子供を育て、巣立ちの時期を迎えた時の話である。

 初夏に農家の人たちが見回りに来て、「そろそろみんなで麦を刈らなきゃならんなー」と話をした。これを聞いたヒバリの子供は「お母さん麦刈りが始まるから引っ越しをしようよ」といった。母親のヒバリは「まだ大丈夫よ」と平然と答えた。数日たってから3人の村人が麦畑にやってきて「ぼちぼち麦を刈らなきゃいかんな」と話をしていた。これを聞いた子ヒバリは「お母さん、もう駄目だよ。麦刈りが始まってしまうよ。」と叫んだ。 しかし、ヒバリのお母さんは「まだ、大丈夫」として取り合わなかった。更に、数日後今度は村人一人が来て「じゃ、ぼちぼちやるか」とつぶやいた。そこではじめてヒバリのお母さんは子供に言った。「さあ逃げましょう」と。

 排水溝の詰まり問題を取り上げてみると以下のようになる。
何か月か前から排水溝が詰まり気味だった。大量に水道水を流すと中蓋が少し浮く。2階の人たちは薄々気が付いていた思う。一月前から大量に水を流すとオーバーフロー気味になり、若干のごみが浮き、シンクに流れ出るくらいになった。でも、排水溝は何とか流れているので、「まあ良いか」である。ついには少しの水でも中蓋が持ち上がる傾向となった。もうそろそろ限界と思っていたが、生憎、パイプ洗浄剤を切らしていた。買いに行くのは雑費かなと思いながらも面倒くさく思っていた。その時に奥様から電話である。ようやく重い腰を上げて、柔軟剤とパイプ洗浄剤を買いに行くチャンスが訪れた。
 買ってきて、長年の問題が見る見るうちに解決していく事態を見るとまさに「めでたしめでたし」である。
 この話の教訓は「他の人はともかくとして、自分一人でもやる」という気持ちが出てきた時にこそ、現場は動き始めるの例えである。組織ではタイミングが重要である。


画像:ヒバリの子育て


 



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