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【明石邦彦のつぶやき】脊柱管手術にチャレンジして(はじめて体にメスを入れました) |
2026/4/1 |
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3月4日に脊柱管狭窄症(図①正常、②肥厚した靭帯を比較)の手術を行いました。私の患部は腰椎の4番目と5番目の2か所の神経が顕著に圧迫されていました。特に5番目の腰椎のところは神経が見えなくなるほどの圧迫でした。また、5番目の腰椎(椎骨)の所にすべり症(図②すべり)が認められました。自分なりに「手術かな」という気持ちになりました。残り少ない人生と毎日の生活の質の改善とを秤にかけた場合、この痛みを除くことが大事ではと考えたのです。手術ではなく、ごまかし、ごまかしで生活した方がよいというアドバイスをする方もいらっしゃいましたが、MRIの画像(神経の圧迫状態をみる)を見、X線で腰椎の滑り具合を見てみると、なまじの対症療法では回復しないと思いました。痛みを抱えながら残りの人生を汲々と生活するのか、やってみないと結果がわからない手術に挑戦するのか迷いました。しかし、これが最後のチャレンジだと思い、手術に踏み切りました。体を切り刻むのは初めてですので、手術前は200~220mHgと血圧は上がりっぱなしでした。血圧降下剤を使うことを前提とした手術でした。
私の手術の中身は2つに分かれます。一つは脊柱管にある圧迫された神経を解除するために腰椎を削る手術(図③正常、④削って空間を開ける)です。次にすべっている椎骨を固定する手術(図⑤)です。
なお、これらの表現の中で正確性を欠くところがあるかもしれませんが、お許しあれ。
まず、4番目と5番目の二か所の神経圧迫を解除するための手術です。(開窓術 図④)
2つの腰椎の骨を削り、また、肥厚した黄色靭帯を削り、除去することによって圧迫されていた神経を解放するというやり方です。
次に、すべり症の手術です。(固定術 図⑤)
前後にズレ(すべった部分)を生じた椎骨(ズレを生じた結果、脊柱管が物理的に狭くなり、神経が圧迫される)に75mmほどのチタンのねじ(スクリュー)を4本埋め込み、固定する手術です。
さて、手術は約3時間半かかりました。手術室は米倉涼子のドクターXのように派手な設備ではありませんが、それなりの機器が整備された部屋でした。目が覚めた時、先生から「手術はうまくいきました」と伝えられました。その後、麻酔が覚めるまで、うつらうつらしていました。看護師さんたちからの話では私が何かをやろうとして手術終了後暴れたそうです。麻酔で記憶がはっきりしませんでしたが、相当の力を入れ(自覚あり)、看護師さんたちと力比べになったようです。あとで、手術承諾書を見たところ「身体拘束をすることもある」と書かれていました。麻酔がかかった状態では本人を突き動かすようなことが脳裏を走るのだなと妙に納得がいきました。私としては突き動かす衝動が何であったのか今でもわかりません。手術終了後、先生が言われた傷口などを見てみたかったのかもしれません。その時は手術後という意識はなく、治っている感じだったのではと思います。
入院中、術後3日間は傷口の痛みが激しかったので、何度もナースコールをして、「痛みを何とかして」と看護師さんに頼みました。痛み止めの薬を点滴で処置されても眠ることがほとんどできませんし、食事も喉を通りませんでした。6日目に便がようやく出て、一安心しました。また、痛みも和らいだ状態になりました。その結果、食欲もわき、薄味の食事でも食べられるようになりました。術後3日目からリハビリが開始される日程が組んでありましたが、痛みのために立ち上がるのが容易ではありませんでした。担当する理学療法士の方に車いすに乗せていただいて、リハビリのまねごととして病棟を1周しました。土日と2日間休みがありますので、次週にはリハビリも始められると思いました。次の火曜日に小水を溜めるタンクも取り外しました。そして、一人で立ち上がれるようになったので、リハビリを本格的に開始しました。ただ小水タンクを付けたままのリハビリは勘弁してほしいと思ったのが本音です。リハビリは術後7日から18日までの9日間(2日間は土日で休み)で、30分程度の取り組みでした。
なお、腰部の痛みのために体を深く曲げることができません。そのため、お尻まで手が届かず、お尻が拭けずに困りました。苦肉の策としてお尻をウオッシュレットできれいにした後、おしめや尿漏れパンツで飛び散った水を吸収させる以外に手はありませんでした。お尻まで手が届くようになったのは術後12日目くらいでした。
初めて立ち上がった時に、杖なしでも立ち上がれましたので、「杖なしで、2足歩行が可能」と思い、今回の手術は大成功であると喜びました。先生も傷口を見ながら「順調に回復しています」という励ましの言葉もいただきました。傷跡を写真にとると図⑥のようになります。まず、一番大きな切り口は背骨の真ん中のものです。骨や靭帯を削るために75mmの縦長の傷口があります。その切り口を真ん中にして右と左に縦型の切り口(30mm)、その下に横の切り口(20mm)があります。これらはチタンのスクリューを埋め込むための切り口です。これらの傷口を手で触ってみるとポコッとした膨らみがあります。
それでは、手術前と比べて変わったかなと思うことを挙げてみました。
①2足歩行が可能という感触を得ました。
病棟の回廊を7周連続して歩いても疲れないことがわかりました。回廊は70m/周くらいですので、500mほど杖なしで歩けたことになります。
今までは300m程度歩くとふくらはぎの筋肉がパンパンになったのですが、筋肉は柔らかです。しかしながら、足のしびれは以前と変わらず残っています。
②左足の足首から上(足の甲やすね)が浮腫気味であったのが、退院時にはハレがひいていました。
入院時に70Kgの体重が退院時には65,5Kgとなっていたためかと思います。また、術後6日間は食事を満足にとれなかったので、皮膚がカサカサになり、痩せたことを実感しました。今後体重が戻った場合、浮腫がどうなるのか検証が必要です。
③術後3日目、ベッドの上にお座りした時、上半身の重みが傷口に負荷(重み)を与えているように感じました。しかし、痛みが治まるにつれて上半身の負荷を感じなくなりました。上半身と下半身が一体感を伴ってきた感じがします。
④リハビリの時に前に進む力は手術前と同じレベルと思えましたが、横への動きに弱く、ふらつきを感じました。また、階段の上り下りに力強さがなく、自分の気持ちと足の動きが合わない状態となっています。特に階段を上がる場合は足をそろえて上がることはできますが、片足で一歩一歩上がることができず、手術前の自分の足のようではないと感じました。なぜかを調べてみると右足で蹴り上げると左足が一段上に上がるのですが、左足で蹴り上げても右足が上がらないことがわかりました。左足が利き足ではなく、入院中に左足の筋力が衰えたことによるのかもしれません。左足の筋トレが必要です。
なお、退院後、買い物に行き、帰ってくるとヘロヘロ状態となりました。街中では色々とハザードが多いのに比べて、病院の平準な廊下では負荷のかかり方に大きな違いがあることを強く感じました。
⑤前立腺肥大で頻尿気味でしたが、改善傾向です。
水分を必要以上に取らないことにより夜のおしっこの回数が減少し、4~5Hは持つようになりました。そのため、夜の目覚めの回数が大幅に減少する傾向が認められました。この結果、私の頻尿は前立腺肥大によるものと思っていましたが、脊柱管狭窄症も原因の一つではないかと思いました。脊柱管狭窄症の症状がより進み、馬尾症候群(馬尾神経の圧迫や損傷によっておこる)による排泄コントロールの機能がうまくいかなかったことが考えられました。今回の手術によって排泄機能の改善(馬尾神経の圧迫の解除)がなされたことも考えられます。
逆に、大(うんち)の方は便秘傾向が強く、10cm以上の長いうんちが出る傾向が続いています。なお、うんちが出てもあまり出た感覚がないことは心配です。脊柱管狭窄の影響があるのかこれからも観察が必要です。
また、術後6日目に小水の管を取り除いた後、初めてトイレでおしっこをしました。便器に茶色の滓のようなものが流れ出てきました。茶色の沈殿物でしたので、驚きましたが、何回も小水をするうちに滓は認められなくなりました。もともとおしっこには茶色です。この色素(タンパクなどの滓?)が濃縮され出てきたものと解釈しました。さらに、小水管をつけていた時に小水管は膀胱の中にあり、茶色の滓は下に溜まって出ていかなかった状態であり、小水管を抜くと膀胱の下に蓄積していた滓が初めに出てきたことと考えられました。
いずれにしても、手術により、神経の圧迫が取り除かれることによって、痛みが軽減したことは事実のようです。また、しびれについては神経のダメージが大きかったと思われますので、術後すぐにはしびれが改善するということにはならないようです。教科書的には術後3~6ケ月後までに大幅な改善はあるが、完全にしびれはなくならないとされていますので、どのような経過をたどるか観察していきたいと思っています。また、排泄の大小の問題についてはデータを取りながら検証してみます。リハビリのときに問題となった、横の動きや階段の上り下りについては毎日の現場での結果を見ながら確認したいと思います。顕著に変化が認められたふくらはぎの硬さも、どれくらい歩いたら昔のようにカチカチになるのかも検証したいと思っています。
おかげさまで3月23日の出勤日には杖を片手に一度も休憩することなく、出勤できました。事務所の階段は登りで苦労することがリハビリで分かっていましたので、一段ずつ両足をそろえながら慎重に上がりました。これからは持久力アップと筋力アップが課題と思います。2週間の入院で体力低下を起こしていますので、無理せずに過ごしたいと思います。4月には妻が同じように脊柱管狭窄の手術をしますので、情報はしっかり伝えます。
(参考)群馬大学 整形外科学教室 資料より。図①~⑤
図①正常な脊柱管
(神経が圧迫されていない)
図②神経の狭窄状態(靭帯が肥厚し、神経を圧迫。すべりにより脊柱管が狭まり、神経を圧迫)
図③正常な脊柱管側面図及び断面図(断面図を見ると隙間があり、神経は圧迫されていない)
図④脊柱管手術の断面図(肥厚した靭帯を削り隙間を開ける)
図⑤すべり防止のための手術(スクリューで固定し、取り除いた椎間板の隙間にケージを入れて安定化)
図⑥私の背中手術の傷跡(真ん中の傷:開窓術の傷跡両側の傷:固定術の傷跡)
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