社会福祉法人 あおぞら共生会
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【明石邦彦のつぶやき】緊急措置入院の発生 2024/3/18
 2月に通所できなくなった利用者がグループホーム(GH)で暴れて、他害を行ったため、警察に連絡し、病院への緊急措置入院となった事件が発生した。当法人としては初めての経験であり、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律による入院措置で23条、29条があることを学習した。彼は51歳である。GH入居以前から指示待ち族でおとなしい人であった。しかし、成長してくると他の利用者との力関係が段々と逆転する事態となった。彼は昔でいうカナー症候群?で言葉は話さないし、元の位置に物がないと元に戻す行動をとる。最近は他の利用者との力関係が崩れ、いじめも始まった。暴力を阻止するため担当する職員たちは次第に疲弊してしまった。また、虐待防止法の施行により支援者は丁寧な言葉を使うし、身体拘束もはばかれる時代である。このような雰囲気の中でマウントを取るようになった利用者の誤認識もあるのではと思う。なんとなく、リスクが大きくなったと感じる次第だ。
 こんな時に、佐賀にある(社福)はるのGHでの強度行動障害の利用者の様子がNHKのハートネットTVで放映された。文献を検索するとR4.10.25に行われた検討会のまとめが出てきた。「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会」での発表である。利用者8人の強度行動障害者(2名は退所)を支えた苦闘の歴史が語られていた。そして、結論としてGHだけで問題解決に向き合おうとせず、日頃から複数機関で分散して支える仕組みが必要とされている。あらためて支援ネットワークの大切さが心に刻まれた。
教訓として以下の5点があげられた。
 ①必要な改修にはお金をかける。構造化や壊れない強固な設備に  
  すること。
 ②がむしゃらでは続かない。休息や異動が必要。外部に頼ること
  はとても大事。
 ③研修を受け続けること。ネットワークで勉強会を。みんなで積
  み上げていくことが大事。
 ④つながった講師との関係性は途切らせないこと。
 ⑤頼れるところがあればどんどん繋がりを作っていくこと
 そして、成功のための3つの要素を優先順位順にあげられていた。頼る先は1番目に基幹相談、2番目に病院、3番目に通所先とあった。
 さて、川崎では助け合うネットワークは形成できるのかと思ったが、これから必要なことはわかる。また、措置入院された利用者の特性を考え、どのような選択肢を準備すればよいのだろう。このような問題は組織を挙げて取り組まねばと思う。なお、成長すると問題が発生しそうな予備軍も多いので、外部の進んだ取り組みを参考にしなければと思う。





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