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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】ジェイミーのコンサート 2023/4/17
 4年ぶりに第19回のジェイミーコンサートが催された。久しぶりに小川典子さんにお会いできる。私はあおぞら共生会を代表していつものように花束を渡す役割を担っている。ただ、今回は典子さんの甥御さんが挨拶されるので、どのような人なのかを知るためにぜひとも出かけようと思った
 シンフォニーホールの入口で案内する人が「明石様ですね。最前列の奥様の隣にお席が取ってあります」と言われたので、のこのこと入室してみると外国の人と話をしている若い人がいた。2人とも見覚えのある人たちではないが、若い人はあご髭をはやしている。明るい顔で楽しそうに外国の人と話をしていた。もしかしたら、この若者が典子さんの甥御さん(木村直人さん)であると思われた。この若者が「自分は自閉症である」とカミングアウトした人ではなかろうかと推察した。それにしても悩まれているような暗さは微塵も感じられず、自信に満ちた顔つきであった。自分が自閉症の特質を持つことを理解されて、これからはそれを個性と捉え、生きていこうという決意をされたようだ。小川典子さんのピアノの演奏の合間に登場され、原稿を読みながらも力強い声で挨拶をされた。人とのコミュニケーションの問題やこだわりについて自分なりに理解し、前向きに取り組むことを宣言された。また、50年経過した古いピアノの塗り替えを行い、仙台の街角ピアノとして再生された話もされた。ジェイミーのコンサートのために仙台ストリートピアノ協会より1週間借りてきた内輪の話もあった。いずれにしても多くの人の支援によって自分が支えられて生きていることを実感され、これからはたくましく生活されることだろう。現在は東京芸術大学美術学部に復学されて、美術家としての道を歩まれるのだろう。なんだか、徹之の定時制高校での卒業式が思い出された。鈴木町にある中央研究所の業務が終わり、急ぎ川崎市立高校に出かけ、卒業証書授与及び優秀な生徒として表彰された場面と重なった。自然と涙が頬を伝わるのをとどめることは出来なかった。隣が司会をする歯科医の竹内さん(あおぞら共生会 前評議員)で顔見知りであるが、流れるままにとどめおいた。
 また、外国の方はイギリスのジェイミーさんの父親として紹介された。パンフには国際弁護士と記載されていたので、どんな専門性があるのだろうと思っていたが、典子さんの紹介によってようやく理解ができた。なんでもケンブリッジ大の卒業で「知的財産権について」が専門とのことである。知的財産権なら国際問題だなと理解した。
 最後に、典子さんがショパン バラード 第1番 ト短調 作品23で締められた。今回はカーテンコールがないので、竹内さんの指示に従って、急ぎ私が典子さんに花束を送呈した。典子さんには「甥御さんはこれから楽しみですね」と一声お話しした所、嫣然たる微笑を返してくれた。いつもなら力強い演奏をほめるのであるが、今日の開催の趣旨は甥御さんのデビューと認識したので、この言葉が最適かなと思っての一言である。甥御さんは無理することなく自分の個性を発揮してほしいものだ。周りにはたくさんの支援者がいることに感謝して!それにしても、木村家ならびに小川家の努力、また、いろいろとアドバイスした明石洋子さんの影響力を感じたコンサートだった。

写真:1.木村さんと街角ピアノ 2.神奈川県自閉症協会の人たちと


 



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