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【理事長 明石邦彦のつぶやき】日和見菌から考える 2022/12/1
 腸内にはいろいろな菌が住みついている。100種類以上の菌が住みついていると言われているが、3種類に大別され、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がいる。一般的には善玉菌に焦点が当たり、ビフィズス菌・乳酸菌が取り上げられている。これらの菌はビタミン合成、免疫賦活などの役割を持ち、人間の健康維持に役立っている。コマーシャルではいろいろな種類の乳酸菌が機能性を持つとしてPRされている。古くはヤクルト、近年ではフジッコのカスピ海ヨーグルト、カルピスのL92乳酸菌、キリンのプラズマ乳酸菌などが名乗りを上げている。一方、敵役の悪玉菌はブドウ菌、ウエルシュ菌などがいて、腸内腐敗や発がん物質の形成などで病気の引き金になると言われている。しかしながら、日和見菌は「どれくらい保有しているのか、また、その役割は?」と問うとあまり知られていない。どのようなバランスが良いのかについて巷でいわれていることは善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7のバランスが良いとされている。なお、悪玉菌はすべてが悪いわけではない。それなりに役割をもって存在しているのである。しかしながら、日和見菌は7割も存在するのに、主体的な役割はないようだ。悪玉菌が優勢であれば人の抵抗力を低下させて病気を助長するように働くし、善玉菌が優勢な時はおとなしくして健康を維持する方向で役立つようである。
 さてさて、腸内でのフローラ形成は人の世の中に似ているものだ。政治では今までの価値観が変わるような政策を取れば世の中のモラルが壊れるときもある。民主主義とは何か、学術会議はどうあるべきか、専守防衛とは?などなど根底から考える必要があるのに、深い議論は先送りだ。その結果、今までの価値観が壊される経験を我々は味わった。国会での嘘の答弁、書類の改竄などお構いなしである。民主党の政権から安倍政権に代ったときに、元組合の委員長が語った言葉は「我々が培ってきた価値観では理解できないことが多すぎますね。既存のモラル概念が壊れる感じだ」とつぶやかれた。腸内フローラの環境はまさに組織にも言えることだろう。トップが正しく導かなければ諍いだらけでいい仕事はできないはずだ。何人もの善玉菌が必要で、様子見の日和見菌をよい方向に引っ張らなければと思う。悪玉菌も良い環境であればそれなりの役割があるというものだ。多様性とはそのようなことを言うのだろう。健全な組織とは異なった見方・価値観を大切にして運営される組織をいうのであろう。とは言っても、諍いを避けるための日和見的な取り組みでは、今は良くても組織は長く存続できないだろう。トップはある程度の危機感を持ってプロジェクティブな課題に取り組んだ方が人も組織も成長するものだ。





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