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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】首都圏のコロナ非常事態の現状 2020/12/25
 「勝負の3週間」が過ぎての相変わらずコロナの影響は続いている。東京都、川崎市のデータでみるとどのような状況なのかを知るために今まで集めているデータを紐解いて解析した。日本医師会や東京都医師会からの発信は医療崩壊を招くと医療関係者が政府に向けてロックダウン並みの処置を強く求める会見となっている。基本的には寒さと乾燥が続くので、ウイルスの生存が長引く結果であると考えられる。それでは「どのような手を打つべきか」はロートルの意見に合わせるのではなく、先進的な若手の登用を行い、意見を聞きながら最大の打つべき手を決め、全国に発信して難局を打開することが必要だと考える。
 東京医師会の尾崎さんは「真剣勝負の3週間」というけれど政府に具体的には何を願うのだろうか。誰でもコロナが早く終息することを願っているが、効果的な施策、これにかけるという責任が尾崎さん自身にも付与されてはいない。行政のしがらみが何で、これこそがそれを乗り越える必殺技とかが出てこないといけない。日本のどこかに人がいれば手を上げさせて募集すべきと考える。厚労省や内閣府のロートルの力が及ばないようにした改革組織で立ち向かい、政権・官庁の欠陥を指摘し、新たな若手組織に変えていくことである。若手にもいずれ限界が来た時には自然とかわれる組織になるべきと考える。
 私はそのような大上段に踏み込む立場ではないので、東京都のデータから紐解いてみた。
まずは事実を確認することから始めよう。11月2日から1週間ごとに月曜日から日曜日までの感染者数を折れ線グラフにし、また次の週の折れ線グラフを作り、最後は12月14日~12月20日までの折れ線グラフを重ねて表示した。以下東京都の7週間のデータである。(画像1)
 データの起点となる11月2日から曜日ごとの感染者数は重なることなく上乗せ状態になる。ただし、W-3~W-5にかけては交雑するところもある。何らかの自粛発言があったのかを突き詰めていないので、重なりの原因は不明である。
そこで週ごとの感染者総数でとらえてみると以下のようになる

        7週間にわたる東京都感染者の週ごとの推移
W(週)  1  2  3  4  5  6  7
感染者 1482 2164 3091 2928 3064 3527 4308
感染者:単位 人  積算

 積算した結果を見ると第3週から第5週にわたり、伸びは停滞している。細菌のファージ研究者であった私には潜伏期というラグタイムのようにも思える3週間である。しかし、第6週からは確実に増加しており、前週より上乗せしていることは明らかに拡大している証である。
 実際に、第1週から第7週にわたる積算感染者の伸び率は2.9倍となる。明らかな増加が見て取れる。このような結果を憂慮する医師会などの団体は医療崩壊が起きるとして政府に強く要望しているのが最近の緊急提言である。小池さんも政府に強く談判しないといけない。東京都から感染が広がっており、そのための明確な施策を打ち出せないとパフォーマンスばかりで実行力のない人だと評価されてしまいますよ。
 さて、川崎市はどのような結果だろうか。東京に勤務する人は多いだろうから7週間でどれくらいの数値となるかを調べてみた。
 東京都と同様に週毎にデータを重ねていくと母集団が小さいためか、クラスター発生があるとグラフの交差が多くなり、判然としない。そのため、週毎の積算データで感染状況を把握することにした。

           川崎市の感染者の伸び
W(週)  1  2  3  4  5  6  7
感染者 128 204   238 238 224 326 427
10万人 8.3 13.3 15.5 15.5 14.6 21.3 27.2
  10万人:1週間ごとの10万人当たりの感染者数

 第1週から第7週まで感染者は確実に増えているが、東京都と同様に第3週から第5週の間は伸びの停滞が認められた。東京都と同調していることは東京都のコロナ発生が周辺地域に連動して現れることを示しているのかもしれない。伸び率を計算すると3.3倍である。東京都の伸び2.9倍と比例相関している。
 次に川崎市の区ごとの感染状況を調べてみた。感染が増えている12月16日~22日のデータである。(画像2)
 ここ1週間の感染者の多いところは中原区、宮前区、川崎区である。しかしながら、区の人口数が違うので、10万人当たりの感染者でみると先に挙げた3区とは別に幸区も30人以上/10万人・週となることが分かった。次いで20人以上が高津区、10人以上が多摩区、麻生区となった。人口密度と比例するのではないかと思ったが、川崎区が工業地帯と商業自体が重なるために人口密度は5600人/Km2で、一番人口密度が少なく、次いで麻生区は7774人/Km2である。一概に人口密度との比例はなく、商業都市、学校、施設が密集しているところに感染拡大の因がありそうである。また、30人以上を示した区は東京に通う交通の要所であり、川崎駅、新川崎駅、武蔵小杉駅がある。20人と低めの高津区も都心(渋谷)に通う武蔵溝の口駅があり、交通の要所であるといえる。しかし、新宿と結ぶ登戸駅のある多摩区の感染者数が低い理由はどうしてとなる。通う絶対数が少ないのか、商業都市の規模が小さいのかは検討していない。いずれにしても東京都の感染者拡大が近隣にも大きな影響を与えていることが考えられるので、東京都だけではなく、首都圏全体で同時に抑えることが必要な施策である。このままでは引きこもりを優先した施策がとられる正月になりそうである。


 



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