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【理事長 明石邦彦のつぶやき】グループホームでの生活(GH):10年後の病院通い 2019/5/31
 30周年記念誌作成のための材料を捜している時に、10年前に取ったあすかの通院介助のデータが出てきた。H21.10からH22.3までの6カ月間のデータである。そして、10年後あすかの6人の皆さんの健康状態はどのように変わったのか、興味をそそられた。早速H31.1~3月までの受診記録を紐解いていただいた。10年後はどのような傾向となっているか、通院介助の増え方に注目しながら集まったデータを解析した。
 H21当時のあすか構成メンバーの人はシニア組60才3人、ヤング組40才3人である。
4月30日に救急車で運ばれた利用者は10年たった今では70歳である。10年の歳月で急激な体力の衰えは隠せない事態になっている。10年を振り返るデータから今後のやるべき支援が見えれば幸いである。
10年前に取り上げたデータは6人の通院のデータとして平均回数/月、平均受診時間/月、1回あたりの受診時間で表示しているので、同じような基準でデータ採取した。
 なお、受診時間の定義は通院、診察、薬待ち時間を合わせて受診時間として表示している。
また、H31年度はH21年と比較するために全体平均を示したが、さらに内訳としてシニア組、ヤング組に分けてデータを組み上げてみた。その結果を表1に示す。また、表2には
10年間で受診科が違ってきたのかを比較した。

表1  あすか10年後の健康問題(通院状況)
        H21      H31     H31シニア組   H31ヤング組
 回数/M    6.8    13.7    10.3      3.3
一人平均回数   1.1     2.3     3.3      1.1
時間/M    19.0    29.1    22.8      6.3
一人平均時間   3.2     4.9     7.6      2.1
 時間/回    2.6     2.1     2.2      1.9

表2  H31の受診科目とH21との比較
・H31 シニア組 通院内容
      『内科、精神科、泌尿器科、皮膚科、整形外科、眼科、歯科』
・H31 ヤング組 通院内容
      『内科、精神科、歯科』
◎『』印はH21とのダブりを示した。ほとんどが同じ病気で受診している。
H21にはシニア組(60才台)の認知症検査、脳外科(脳萎縮検査)の受診があり、これだけがダブりがない検査事項である。

結果:H31年のデータを見ての考察
①まず、シニア組(70才)もヤング組(50才)も通院する科はほとんど変わりがない。
・ヤング組にはまだ、成人病の受診はない。
・シニア組には頻尿、前立腺癌、白内障、緑内症、高血圧の症状が出ている。
また、検査入院、手術などで入院は増える傾向にある。
②10年後の受診回数はH21に比べて倍の伸びを見せている。
特にシニア組の回数は顕著である。60歳以上の健康管理には支援者として細かく配慮しなければならないことを教えてくれている。
③1回当たりの受診時間については2時間程度である。同じ病気での受診は受診時間が短くなる傾向があるのではと思うが、それほどH21と変わらないと考える。
④表2に受診した科を表示しているが、10年前の受診科はほとんど変わっていない。
H21のデータでは認知と脳外科を受診した記録があるが、60歳の時に物忘れがあることやパーキンソン氏病のために認知症検査や脳の萎縮検査が行われたためである。現在、50才を超えたヤング組はまだそのような症状が現れてはいないので、検査がなされていないだけと考える。
⑤10年を経過すると病院での受診回数・時間が増えているので、GH支援員の通院介助業務は増えている。
これらに対してはGH支援員だけでは負担が大きいので、ヘルパーの活用が求めらる。





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