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【理事長 明石邦彦】 所得アップと一割負担の狭間に揺れて(パート2:日本理化学との話し合い) 2018/2/28
 先日出した手紙への返事が遅いので、2回目の手紙を郵送することになった。郵送する前に電話を入れたところ、「現在仕事が忙しいので、次の次の週に社長さん自ら来られる」という話になった。一応、書き上げた2回目の手紙(2月9日)を日本理化学工業に送付した。事は重大と考えられたのか、次の週の2月16日の夕方に社長さんと常務さんが来られることになった。
 名刺交換後に、社長さんより「このようなケースがあることは知らなかった」ということで、3人の利用者には本人宛のお手紙を出すことになった。また、法人には回答が遅れたことを謝罪された。会社側としては残業などを要請する時には本人の承諾を得るとともに一割負担のあることを説明して承諾を求めるようにするとのことである。しかしながら、従業員には成果を還元するために125万円ルールにはとらわれず、支給したいとのことである。法人の方では昇格、昇給、最賃上昇に原因するものには異議をさしはさむつもりはないし、税金を払うようになったということは誇るべきこととして説明する旨を伝えた。ただし、残業などの突発で収入が増える場合のみに配慮すべきことと考える。今回は休日出勤で収入が増え、一割負担となることに対しての説明がなかったことを問題視した。賠償問題になるのかは本人たちの意向に沿って対応したいと伝えた。さて、一割負担になりそうなときは本人または法人に連絡するのかを尋ねたところ個人情報なので、開示できないとの話があった。なお、本人が現在の給与総額を尋ねることには問題がないということを確認した。私の法人の給料袋には毎月給料の積算額が表示されている。このことは非常勤の人たちが103万円を超えて働かないようにするためであり、自分たちで勤務の調整できるように記載している。日本理化学工業にはここまでの仕組みはないようである。さらに、我々の法人以外のグループホームを利用している職員の方が何人かいると思われるので、同じケースがあれば会社側から説明してくださるようにお願いした。法人としてはこのルールに触れそうな人が他にもいるので、改めて本人・ご家族、保佐人等には一割負担の内容を説明し、理解を深めていこうと思う。
 それにしても、一割負担ルールは利用者にとっては大きな問題である。今まで、税負担が0であったところに、急に3.5万円/月くらいの負担が来ることは暮らしの面からも厳しい環境である。そこで、全国グループホーム学会ではこのような問題についてどのように考えているのかを問いたいものだ。早速今回の件をお話ししていく予定である。
 障害者に限らず、自分の給料が上がっていくことは大変うれしいことだ。しかし、年間の給料総額アップは次の年の1割負担42万円より低いと考えられるので、3-4段階などステップを踏んで1割負担上限の37,200円にするような激変緩和策をとるように厚労省側に要望したらどうかと思う。障害者にとっても、また、会社にとってもメリットがあると考える次第である。以下にマイナスイメージがわかるように今回の残業の件と、昇給した場合の負担割合についてケーススタディした。最低賃金で働く場合は昨今の賃金上昇(5年平均)によれば20円/時間なので、月額3200円の給与アップに相当する。年間41600円の収入アップだから42万円の負担をはねのけた給与額になるには10年近くの歳月を費やすことになる。これではあまりにも利用者に負担が大きすぎるのではと考える。この事実については関係者に改善策を要望する必要があるように思う。

(参考)激変緩和策を求める理由:マイナス額の影響が大きい。
収入:
 残業:休日出勤3日/月    年間所得 約34万円  マイナス8万円
 昇給:年間賞与1か月 (125万円は前年度到達しているケース)
  3200円/月(最賃)    年間所得 約4.2万円  マイナス37.8万円
  6000円/月        年間所得 7.8万円   マイナス34.2万円
  10000円/月        年間所得 13万円    マイナス29万円 

翌年度負担:              42万円
   

2月23日に大山社長より今回の件でお世話になった旨お礼状が届いた。
 「前略、先日はお忙しい中、また夜遅い時間にもかかわらず、お時間をいただきありがとうございます。
また、お世話になっております弊社社員だけでなく、弊社へも多大な理解を賜り、心から感謝申し上げます。
 ご教授いただきましたこと社員そしてご家族とも共有し、さらなる生活向上、働く幸せにつなげてまいります。どうか今後ともご指導賜りますようにお願い申し上げます。
 心底よりお礼まで。 日本理化学工業(株) 大山隆久」
と結んであった。こういうのは大切ですね。よい関係が継続することを願っています。
さあ、これからも利用者のために頑張っていきましょう。


会談                要望書


 



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