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【理事長 明石邦彦のつぶやき】 木と森、そして大局観 2017/6/2
昆虫採集の下見を行う時の大事なことは森全体の樹木の密度や広葉樹、針葉樹の混じり具合を見ることである。それによって取れる虫の種類や数も決まると考える。最近、天城山や大菩薩峠での採集データが如実に語っていることはカミキリの種類は幅広いが、数は絶対的に少ないことに尽きる。どの山も、密な森ということではなく、よく整備された疎林と言える。これではカミキリムシの食害樹の数が少ないことになり、当然のことながら虫の数も減少することになる。昨年の大菩薩峠で採集したカミキリの種類は43種/2日ほどであった。普通種であるアカハナカミキリやヨスジハナカミキリを除くと1種類につき2-3頭の数である。山が整備されてカミキリの数が少なくなっていることを実感する。カミキリムシ採集記がネットに掲載されているのを紐解くと昔はよくとれていたのにと思うことが多い。特に大菩薩峠では6月にニセハムシハナカミキリが採れたと書かれている。その数や4-5頭いけばよい方である。マタタビの花に来たのを採集したという報告である。50年前、私はマタタビではなく、たぶんズミの花と思うが、50頭以上をとった記憶がある。梅雨の晴れ間に長兵衛山荘に泊まっての採集であった。その時に比べて、あらためて森の樹木密度の違いかなと思った。一度、ズミの花での確認が必要である。
 そのようなことを考えながら、6月9日の理事会の事業報告書をチェックした。11の事業報告であるので、読みごたえある。特に、職員には事業報告は数量的なとらえ方をして、図や表を見せ、視覚に訴えるとともに理詰めで次の展開に結びつけるようにと指導している。そのような指導をしているために事業報告書には売り上げや利益、仕事の生産性など色々なデータの解析結果が出てくる。なかでも、売り上げが伸びていると思って、感覚的に文章を書くと、私が図表からの読み取った結果とズレて、報告者の理解が間違っているのではないかと気が付く。また、日頃から、小さな分野に目が行ってしまい、取り上げた項目が小さな事象で大局を見ていないことも多い。さて、課題設定が甘く、跡付けて作ったデータは何を意図してデータを取ったのかわからないか、当たり前で公知の事実であることも多い。全体をつかんだ上で、自分の興味とするところに焦点をあてないと本質は見通せないものだ。木を見て森を見ずの例えになってしまい、私からお小言を貰う羽目になる。福祉分野の人も数量的なとらえ方に慣れてほしいものだ。日常生活でも数字をとらえてどのように考えるかは大事なことであるので、優しく、丁寧に指導するようにと心がけているのだが。さて、他人の目にはどう映っているか、本人にはわからないものだ。
写真①マタタビの花 写真②ズミの花 写真③報告書





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