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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】「こころ旅」への原稿投稿準備 2022/3/3
 NHKのBS番組に日野正平さんが自転車で全国を回る「こころ旅」がある。投稿者の思い出の地を巡るテーマで出発前に県単位で原稿募集がある。以前、床屋のお兄さんが出身地である福島の話で応募したそうだ。お兄さんから「今度福岡県を回るので、応募したらどうか」と誘われた。やる気になった私は立花山から見る博多湾の景色、立花宗茂の居城となった山城跡などを書き記して応募した。立花山は367mもある。山頂まで自転車で行くことはできないので、当然のことながら原稿は不採用となった。番組の内容もよく理解できたので、いつかリベンジしようと思っていた。今年も春の旅が予定されているとのことで、自転車で行ける平地を選び、原稿を書いてみた。NHKの発表によれば春の旅は奈良県から始まり、北上するとのことで、当分福岡県は回ってこないことを知った。書いた原稿が日の目を見る?には時間がかかりそうなので、法人のHPに掲載することにした。福岡を回る旅が始まったらこの原稿に手を加えて再応募してみよう。

(投稿原稿案)
       神功皇后の歴史を「点と線」でつなぐ
                          明石邦彦
 正平さん、スタッフの皆さん、心温まる交流をいつも楽しく拝見しています。今回、福岡を訪ねられるということで、ぜひ私の故郷である香椎(香椎宮から片男佐の浜)を訪ねてください。昔は福岡県粕屋郡でしたが、今は福岡市に編入されています。今でも実家はあります。そこで大学生までを過ごしました。幼い頃の思い出が詰まっている香椎宮と片男佐の浜が50年たってどのように姿を変えたのか以前から知りたく思っていますので、よろしくお願いします。
 今回、最後にお訪ねいただく片男佐の浜は香椎宮の歴史と密接にかかわっています。そもそも香椎宮は官幣大社としての位置付けで、仲哀天皇と神功皇后の御霊が祭られています。田舎の神社に似合わず朱塗りの本殿(香椎造り)などがありました。境内には神功皇后が植えた綾杉がご神木として有名です。香椎宮には今でも10年に一度天皇家からの勅使が来られます。そのような歴史、格式もありますので、長男が生まれたときはお宮参りをさせていただきました。また、ノーベル賞を受賞された大隅博士も近くにお住まいでした。
 さて、香椎には神功皇后に由来する地名が多く残っています。私が住んでいた町は浜男です。神功皇后の三韓征伐の時、鎧坂を下り、浜で鎧をつけたところ男姿に見えたので浜男と名付けられました。また、神功皇后が出征した海岸は片男佐(神功皇后の髪型が男、衣装が女であったことに由来、片方半分が男)の浜としての地名も残っています。この浜辺には小中学校の時にアサリ掘りに出かけたものです。なぜか香椎花園から流れてくる排水の所にたくさんいたように思います。今思えば花園で使われる肥料や農薬で育ったアサリだったのかもしれません。食べなければもう少し頭がよくなって、大隅博士に続いてノーベル賞が取れるチャンスがあったのではと思いますが・・・・残念です。当時は白砂の海岸で松原も残っており、夏には海水浴もできた浜です。母が亡くなったときに、精霊流しの舟を兄たちが沖にある御島神社付近まで泳いで流しに行った夜のことを思い出します。下の兄の足がつって(溺れそうになった)、慌てて引き返してきた情景が瞼に残っています。実家から近く、友達も住んでいたので、海岸にある松の木の根っ子掘りや崖の防空壕跡での肝試しで遊んだ場所です。
 歴史とは別に、片男佐の浜が一躍有名になったのは松本清張の「点と線」の舞台でした。国鉄香椎駅と西鉄香椎駅との300mくらいの差を利用し、男女の心中を偽装し、死体が海岸の岩の上に横たわっていたというくだりです。映画やTVの放映もありましたので、場面が頭の中に浮かんできます。現在、海岸付近は博多湾埋め立て工事でずいぶん変わったと予想されます。少しでも昔の面影が残っているとうれしく思います。その浜からは海の中道や志賀島、能古島もよく見えるところでした。今は人工島のアイランドシティが誕生していますので、隔てられて見えない可能性があります。昔を思い出すにはドローンでも使って高所からの博多湾が見通せればよいのかもしれません。スタッフさんの中で使える人がいたらぜひお試しください。立花山(367m)から見た博多湾と同様な情景?を垣間見ることができるはずです。
 77歳の喜寿を迎えるにあたり、実家のある香椎が懐かしく思われるこの頃です。体のあちこちにガタが来て、人生が残り少なくなったと認識しているからこそでしょう。福岡マラソンは昨年が最後でした。消え行くものには一抹の寂しさがあります。これも時代の流れです。
 最後に、正平さんにおかれましてはますます元気で「こころ旅」がいつまでも続くことを願っています。傘寿まで元気に走り続けてください。貴殿なら軽くクリヤーできることでしょう!(沖縄の旅で「10年後にお会いしましょう」とお店のお母さんに話されていましたので、やる気だなと思いました。)

写真:昔の西鉄香椎駅(この近くに住んでいました。)


   



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