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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】時代の考証者  ~超訳編~ 2019/9/30
 大隅さんの言葉でいくつか気に入った文章を福祉的思考で超訳すると以下のようになるのではと考えました。前編(19.8.28)で示した文章の順番と同じにしましたので、
ご参照ください。

①よいアイディアが浮かばない時代には
 ゆっくり落ち着いて、障害者の行動を見守りながら必要支援を考えるようにしたいと思っています。しかしながら、なかなか目が覚めるような出来事に出会わないのですが、常にアンテナを張り巡らして面白い事象が現れるのを待っています。セレンディピティーは目の前を通り過ぎていくものです。それを捕まえるかはその人の心がけ次第と思っています。
②講義のやり方について
 支援の仕方に興味がある人なら障害者の心理とかを考えて、仮説に基づいて支援スキルを考え、試行錯誤して新しい事実をつかむことでしょう。手取り・足取りで教えても人は育つかはわかりません。「何をしたいか」の気持ちを持つ人でないと優れた仕事はできません。自分の人生ですから無駄にはしないでと言いたいです。
③生物学の基本は観察です
 福祉活動の原点は障害者の観察から始まります。その方の異質な行動や表現がどこから持たされるものかを考え、いくつかの仮説を立てて検証に取り組まねばなりません。仮説とのズレなどを心理的な面から追求し、障害者の考えに近づくことが大事です。
④研究室を主宰することは実に大変です
 法人を運営することは大変です。役職には責任が伴いますので、悩んだり、決断したりして危機を乗り越えました。支援スキルの向上については多くの支援員と議論しながら障害者のQOL向上に努めています。障害者一人一人は障害特性も違い、千差万別ですので、気付きや勉強する機会を与えてくれます。また、支援員の一人一人は視点が違いますので、その気付きや体系化に教えられることは多いものです。
⑤研究の成果は長年の知見の積み上げと研究機器の進歩がある
 福祉の支援にはすでに色々な経験が積み上げられ、その情報のもとに新たな試みが行われています。そして、物事の見方が変わるような事象に出会った人が新しい支援の仕方を情報として発信します。一方では、色々な計測機器及び心理分析手法などが開発されてくると以前では考えられなかったものの見方で、障害者の行動解析ができ、障害者の心理を紐解く新しい考え方ができるようになるでしょう。新しい知見の積み上げや組み合わせによって支援スキルの飛躍的向上が図られると思っています。
⑥若者の考え方に短絡的な傾向があるのでは
 支援にはすぐに役立つ技術というものはありません。基盤になる知識をしっかり押さえ、個々の障害者の特性に合わせて、支援することが重要です。簡単に真髄がわかる王道はないのです。
⑦研究は試行錯誤の連続です。
 支援において、何事にも失敗はあるものです。しかしながら、その経験があってこそ、次のトライができるのです。
⑧研究者も多くの人と交わってこそ新しいものが生まれます。
 多くの障害者の支援を通して新しい心理や経験則が見つかるものです。また、一人一人の支援者の気づきとその考え方が大事にされなければなりません。
⑨科学の世界では人と違うことがとりわけ大切だと思います。
 誰でもが皆と同じでなくてもよいのです。障害者一人一人の個性が大事にされるとともに支援者には個々の独創性(もの言えない障害者の心を読み取る)が求められています。
 最後に大隅さんが伝えたいこと。
「一人ひとりの個性と多様性を認め合いながら、豊かに生きていける社会であってほしい」
 もっともで、どの世界でも通用する言葉だと思います。

写真:①受賞者は語る ②共生社会


 



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