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【理事長 明石邦彦のつぶやき】日本産カミキリ大図鑑Ⅰを購入して 2019/8/22
 大菩薩のペンションすずらんにはいつもお世話になっている。8月3日にすずらんに訪れ時、日本産カミキリムシ大図鑑Ⅰが目についた。中身も確かめることなく購入した。なぜなら、大図鑑の表紙に大学1年の時に群馬の片品村で私がたくさん採ったオニホソコバネが他のカミキリを引き連れて、真ん中に載っていたからである。手にとって裏面を見ると後ろ足を上げた本種が桑の葉の裏にとまっている写真が掲げてある。この虫には特別な思い入れがある。このカミキリは今までは桑の木に産卵するために夕方飛び回っているのを採集する事例が多かった。私はこの虫を追い続けるために一人で虫宿に1週間とどまった。初めて採集したのは桑畑の道を歩いていた時に私をめがけて大きな蜂のような虫が飛んできたのである。咄嗟に身をかわしながらネットに収めたら蜂ではなく大型のメスであった。一頭採ると自信が湧いてきた。ふと桑畑の葉の裏を見てみると雄・雌に関わらず本種がぶら下がっている姿を見つけた。面白い恰好だなと思いながらも風の通り道にある桑の葉をずーっと観察しながら歩くと数多くの本種を採集することができた。この話を宿にきた虫の仲間に伝えると皆も同じような方法で数多くの本種を捕まえることになった。私は1週間もいたお蔭で40頭以上の本種を捕まえることになった。当時は福岡から3年間夏休みに関東遠征をしていたので、数として120頭以上をとった記憶がある。さて、大図鑑の値段はそれなりであったが、表紙のオニホソコバネを気に入ったのが即決の理由である。
 採集を終えて、家に持ち帰り、本書を開いてみると各地域のカミキリの個体変化を中心にまとめてあり、これからあと2冊出るとのことである。これでは4-5年くらいかかる大事業ではと思う。編集する人たちの年齢が気になった。藤田さんと書いてあるので、著者略歴を紐解くとむし社の方であることが分かった。「な―んだ。採集道具でお世話になっている会社の社長さんなのか」と親しみがわいた。御年は65才とのこと。「完結できるのかなあ」と心配だ。また、片品村でお会いした露木さんが序を書かれており、高桑さんの訃報も掲載されていた。昔懐かしい人たちが鬼籍に入られたとして掲載されていた。この人たちの標本もどこかの地域のサンプルとして提供されたであろう。先年、法人のバス旅行で片品村を通過したが、絹産業の衰えとともに養蚕業はすたれて大きな桑の木も切り倒されたとのこと。思い出詰まった村も様変わりしたと聞いているが、大学時代の充実した虫宿暮らしを思い出した。あの頃お会いした衣笠さん、郡山さん、新井さん、井本さん、鈴木さん、中村さん、高桑さん、若い頃の元気な姿が思い出される本書である。宿の名前は何だったけ。ここに記憶力が衰えをみた。やまと屋、おおさわ屋?だったかな。(後で露木さんの採集記を読み返してみるとようやく三好屋と判明した。まことにじれったい!)

写真:①購入した本書 ②後ろ足を上げたオニホソコバネ


 



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