社会福祉法人 あおぞら共生会
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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】 陣馬山への初登り 2018/5/10
 こどもの日に虫仲間の高橋さんと高尾山(599m)に連なる陣馬山(855m)に出かけた。体力チェックを兼ねた春先の登山である。いつもは小仏峠や高尾山なのだが、今年は山の樹木調査を兼ねて陣馬山を選定した。前日の4日には図らずもランチュウの産卵に付き合った。朝早くランチュウの活動が激しいので、メスの太鼓腹を押すと卵が出てきた。あわてて雄の腹を押して精子を絞り出し、受精を試みた。一応、人工授精に成功したと考えるが、結果は5日後である。先日、4月の終わりが大潮だったので、成熟した雌で卵を絞り出したが、雄の発情とタイミングが合わず、精子がうまく絞り出せなくて、失敗した。このため悔やんでいた所なので、何ともうれしい限りである。連休の大きな仕事の一つが果たせたので、陣馬山の調査に心置きなく取り掛かれる心境となった。
 朝早く、川崎新町駅に急ぐとグループホーム「あおぞら」のOさんが駅で電車を待っていた。私と目が合うと「まずい奴に見つかった」と思ったのだろう、ソサクサと脇の方に隠れようとしたので、追っかけて挨拶を交わした。「どこへ行くの?」と尋ねてみると「子供の国まで」との返事である。AM5:31発の電車であるから早く着きすぎるのではと思った。開園迄、どのようにして時間をつぶすのだろうと考えたが、「まあいいか、彼なりの過ごし方があるのだろう」とした。高橋さんとの待ち合わせ場所である鹿島田駅で予定より早く合流できた。早速、現在通所している作業所近辺で採集したカミキリムシを見せて頂いた。酢酸エチル(殺虫薬)で色や斑紋が良く分からないが、キマダラカミキリやベニカミキリが確認できた。また、クロニセリンゴカミキリ、ヒメクロトラカミキリのような虫も採集していた。なかなか腕の良い青年である。以前、ペンションすずらんで購入・送呈した200種くらいが掲載されているカミキリ本ではなかなか虫の名前まで調べようという気がしないのではと思われた。そこで、昔購入した甲虫図鑑(Ⅳ)をお譲りし、さらに一歩、虫への興味を深めて頂こうと思う。立川で乗り換え、高尾についたのはAM7くらいである。陣馬高原下までのバスは30分以上待つのだが、相変わらず登山者が多い。小仏行きと遜色ない人たちが並んでいる。予定通りの21分着では100m列の最後尾となってしまう所だった。お蔭でバスも確実に座ることができた。途中の植物層の変化に目をやりながら鄙びたバス停に到着した。そこで登山スタイルに変身し、ゆっくりと歩を進めた。バス3台の登山者であるからゆうに100人は超えているだろう。頂上まで長い列ができそうである。高橋さんには「脊柱管狭窄症だからエンジンがかかる迄は私のペースで行かせてもらうよ」と宣言しての山歩きである。初めの山道はアスファルトであり、道端に咲いている花を写真にとりながら余裕を持って歩いた。しかし、登山口の新道に入ると杉や広葉樹の森の中をただただ登るばかりである。私の時計は高度計を備えているので、この分だと高度500m程をひたすら登らねばならない。森の中は虫が集まる花などは咲いていないので、採集の楽しみはない。このような登山が私は大の苦手である。急勾配に早くもガス欠状態となり、ハアハア、ゼイゼイである。若い高橋さんには度々休んでもらうことになった。これなら和田峠までの公道を通り、途中で道端に咲く花を訪ねた方がどんなに楽なことかと後悔しながら登った。ようやく茶店に荷揚げするための道(キャタピラーで荷物を搬送)に出た。この付近はコナラなどの広葉樹が多いので、オトシブミが作る巻物が道端に落ちているが、まったく花は咲いていない。陣馬高原に到着すると見晴らしが良い台地となっていた。富士山がくっきりと映し出されており、家族団欒のハイキングには適したコースである。コーラを飲み、しばし休憩した。その後、藤野駅に下るコースか、名王峠から底沢峠で降りるかの選択となった。どちらも歩く時間は同じくらいであるが、昼飯を30分後に食べることを考え、名王峠でそばでも食べようという話となった。なぜなら、コーラでおなかが膨張し、昼飯のスペースがないためである。さて、名王峠に着き、茶店でそばを食べようと思ったが、メニューにはそばがない。うどんにするかとなったが、山菜5品を天ぷらにしたメニューがあり、間近で揚げているのを見ると、こちらの方がよいとなった。その後、底沢峠を降りながら、森の開けた所に咲くウツギの花などで虫を採集した。人通りもないので、自由にネットを振り回すことができ、トゲヒゲホソトラカミキリやフタオビヒメハナカミキリを採集し、本日の調査は終了した。去年、景信山(727m)から小仏バス停まで下山コースをたどった時はあまりの急勾配に恐れをなした前例がある。普通の人は下山40分だが、足の踏ん張りがきかず、転げ落ちそうで1時間10分ほど掛かった。昼飯とは別に、下りの急勾配を避けるため地図の等高線の詰まり具合で底沢峠を選択したので、昨年に比べて下りが急ではなく、ずいぶん楽であった。ただし、足のふくらはぎや太ももがパンパンになったのはいうまでもない。もう少し体力をつけないと本格的な虫シーズンには対応できないことを自覚した。次回はJRの藤野駅側から登ってみるのも面白いかなと思う。その後、この道は勾配が楽との情報があり、道なりの写真では広葉樹が多い。一度試す価値はありそうである。

写真①高原下バス停 いざ出発  ②余裕ある時の花撮影  ③和田峠からの合流点:山つつじ ④富士山を望む陣馬高原(真ん中にあるはず) ⑤白馬の像の前で(高橋さん)


 



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