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あおぞらブログ


【理事長 明石邦彦のつぶやき】 トラブルシューティングから学ぶ 2017/9/8
 高校の同窓生ホームページの原稿依頼を受けて、いくつかを書いて提出した。どんな内容を望まれているのかを担当者に聞いてみたところ、会社生活、研究、趣味、どのようなテーマでもよいということであった。ただ、会社生活を書けというと秘密もあるしと思う。
 先ず入社のいきさつから考えてみた。私は修士までの大学研究生活は考えていなかったので、学士で就職と決めていた。ただ、卒業論文は核酸分解酵素であったので、食品系が良いかなと思っていた。なぜなら、微生物系であると無菌状態にするために、水銀系の殺菌剤で手洗いをしなければならなかった。次の日は腕が真っ赤になり、アレルギー症状を起こすことが分かった。そのため微生物系の仕事は無理だと思った。幸いに味の素を受験でき、内定をいただいた。昔は、内定したら興信所が隣近所にその人を調査に来るようである。いまでは部落問題で差別につながるので、会社側ではこのような調査を廃止した。会社での配属は本人の希望とは別であり、部署からの要望と内申書や面接により配属先が決まる。入社してみたら豈図らんや私が希望していない微生物部門に配属された。アレルギーだから無理だと思っていたが、研究室ではハイアミンという殺菌剤が使われていた。これだとアレルギーが出なくて助かったというのが本音である。
 さて、私を採用するにあたっての興信所の調べは「①まじめで優秀②アルバイトはした経験がない③門限がある家庭で常に8時前に帰宅する」という情報がもたらされていた。配属先でも「坊ちゃんがくる」という印象で、将来の海外勤務要員としてカウントしていた。「エーそんなことまで調べるの」とびっくりした。近所の人が私の悪口でも言っていたら大変だなと思った。採用担当の上司が採用の裏話してくれたので、わかったことである。
 中央研究所での最初の研究は核酸発酵だったが、大体1年目はお遊び程度の研究である。2年目から本格的な開発研究に従事した。研究の進捗は上司の指導もあり、順調だったのだが、他の部門で何か大きなトラブルがあるとすぐに応援要請を受けて、トラブル解決に従事させられた。こう考えると研究面では余剰要員であったのかもしれない。
 最初のトラブル対応はBacillusを使った蛋白分解酵素の生産を目指した開発研究である。テーマリーダーは異常現象の理由がわからず、青い顔をしていたが、応援者は気楽なものである。研究者がどんなアプローチで問題解決に当たるのかを楽しんでみていた。現場の人たちのこの異常現象のとらえ方が私の考えと違うようなので、違ったアプローチで原因を探ろうと思った。検証実験を続けたところ私の正しさが証明された。そのための対策が現場で行われるとともに、解決策として従来菌に変異処理をして新菌株を造成し、現場に供給した。
トラブル解消後、上司に言われた言葉は「君はこの日のために生かしておいた」であった。
 私は思わず「おいおい、それはないよー」である。このような経験をしてから大きなトラブルがあると自分の研究から一時外れてトラブル処理に当たるようになった。おかげで自分のテーマだけでなく、他の研究分野についても広く関心を持ち、自分の考え方を育む土台となった。お蔭様でというべきか、いつの間にか海外要員の話は立ち消えになった。
写真①バクテリア ②たんぱく分解酵素入り洗剤


 



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